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第4回 日本デジタル矯正歯科学会・学術大会レポート:3D技術による精密な診断と治療の進化

こんにちは。日本橋はやし矯正歯科 院長の林一夫です。

今回は、先日開催された「日本デジタル矯正歯科学会・学術大会」の様子をレポートいたします。

 

開催概要

 

2025年9月14日(日)、第4回日本デジタル矯正歯科学会・学術大会が、東京科学大学にて開催されました。

 

本大会は韓国デジタル矯正歯科学会との共催で行われ、韓国からも多くの著名な先生方が来日し、最新の知見を共有する貴重な機会となりました。

 

学会の歩みと意義

 

私は本学会の設立時から理事として関わり、現在は副理事長を務めております。第4回の開催を迎え、学会としての成長と広がりを強く実感しました。

 

15年以上前から複数のデジタルプラットフォームを日本に導入し、セミナーや臨床研究を重ねてきましたが、やはり「一般社団法人」として学会を正式に立ち上げ、公的な学術大会を継続的に開催できることは大きな意義があります。

 

多くの先生方の協力のもと、デジタル矯正の発展に寄与できる取り組みとなってきました。

 

 

今回のテーマと内容

近年、矯正歯科界では「生成AIの活用」が注目されていますが、その根底を支えるのは、やはり基礎的なデジタル技術の進歩です。

 

今回の学術大会でも、CBCT解析、3Dシミュレーション、AI設計支援など、デジタル矯正の臨床応用に関する多くの先端的トピックが紹介され、非常に有意義な内容でした。

 

講演は10名の先生方にご登壇いただき、私はそのうち1セッションで座長を務めさせていただきました。

質疑応答も活発で、臨床家同士が率直に議論できる大変充実した時間となりました。

 

商社展示と企業参加

 

学術大会には17社以上の企業が出展し、デジタル機器・ソフトウェア・治療補助ツールなどの最新技術を展示しました。

 

企業展示は、臨床家とメーカーの橋渡しとして非常に重要であり、実際の現場で役立つアイデアが多く得られました。

 

 

学会の様子(写真紹介)

 

前夜祭の集合写真

 

講師の先生方をお招きし、交流を深める食事会を行いました。久しぶりにお会いする先生も多く、有意義な時間となりました。

 

 

講演後の質疑応答の様子

 

多くの質問が寄せられ、臨床現場に直結するディスカッションが行われました。

 

 

私も質疑応答にお答えいたしました。

 

 

座長としての進行風景

 

質問をまとめ、演者の先生方の考えを引き出しながら、会場全体の理解が深まるよう努めました。

 

 

感謝状の授与式

 

ご講演いただいた全ての先生方へ、学会から感謝状をお渡ししました。

 

 

閉会後の集合写真

 

充実した1日の締めくくりとして、関係者全員で記念撮影を行いました。

 

 

 

まとめ

 

1日の開催でしたが、内容は非常に濃く、実りある学術大会となりました。

 

疲労感よりも、デジタル矯正の進化を肌で感じられた“達成感”の方が大きく、この分野のさらなる発展に向けて、今後も臨床・教育・研究のすべてで貢献していきたいと感じています。

 

 

日本デジタル矯正歯科学会について

 

日本デジタル矯正歯科学会(JDOS: Japan digital orthodontic society)は、歯科矯正治療に関する学術研究と普及を目的とする一般社団法人です。

 

本学会は、デジタルソリューションを用いてデジタル矯正治療に関する学術、及び研究発表することで会員相互並びに国内外との連携協力団体との交流を深め、国民に対して安全、良質なデジタル矯正歯科医療の普及を図り、国民の健康増進及び福祉の向上に貢献することを目的としています。

 

日本デジタル矯正歯科学会(JDOS)公式サイト:https://j-dos.org/

【論文概要】歯はどんなふうに動いているの? ― 3Dで解き明かした矯正の科学 ―

日本橋はやし矯正歯科院長 林一夫です。

今回は私が発表した論文(Journal of Biomechanics 掲載論文)より3Dデジタル矯正に関するものをご紹介します。

 

 

この研究の目的

 

今回の研究は「矯正治療で歯がどのように動いているのか」を、三次元的に正確にとらえる方法を開発することが目的でした。

従来の歯科矯正学では、歯の移動はレントゲンの二次元的な平面上でしか評価できず、「実際にどの方向へ、どの角度で動いているのか?」を定量的に把握することは困難でした。

そこで私は、「有限ねじれ軸(Finite Helical Axis)」という物理学的な考え方を応用し、
歯の動きを3D空間内で正確に計測・可視化できるシステムを確立しました。

 

 

どんな方法で解析したのか

 

この研究では、3Dスキャナーを用いて治療中の歯列模型を高精度にデジタル化し、各歯の位置を三次元的に比較しました。
具体的なステップは次の通りです。

  1. スリットレーザーを用いた3Dスキャニングで歯列模型を測定
  2. 上顎第一大臼歯を基準点として自動的に位置合わせ
  3. 各歯の移動を「回転行列」と「並進ベクトル」で算出
  4. 「有限ねじれ軸(Finite Helical Axis)」を導き、その軸まわりの回転と軸に沿った移動として歯の動きを表現
  5. 得られた結果を三次元のベクトルとして可視化

 

モデル症例

 

22歳男性(アングルⅢ級不正咬合、前歯部中等度叢生)を対象とし、マルチブラケット装置を用いた治療を実施。

印象採得※は、

  1. 装置装着前
  2. 装着直後
  3. 10日後
  4. 1か月後
  5. 2か月後

の5時点で行い、歯の移動軌跡を比較しました。

 

※「印象採得(いんしょうさいとく)」とは、歯や歯列、お口の中の正確な型を取る(型採りする)ことを指します。
今回の印象採得はシリコーン印象材を用い非常に高精度の歯列模型を作製しています。

 

 

結果と意義

 

この3D解析法により、歯の動きを単なる位置の変化ではなく、「回転」と「並進」として明確に表現できました。

例えば、ある歯が「どの方向に」「どれくらい回転しながら」「どれだけ動いたか」を視覚的に理解できるようになり、これまで「感覚」に頼っていた歯科治療の世界を、「感覚ではなく定量的な科学」に近づける一歩となりました。

 

この成果は、国際的な学術誌 Journal of Biomechanicsに掲載されました。

矯正分野の論文としては非常に稀なケースであり、またこの分野の研究を行っている医師・歯科医師の業績が同誌に採択された例はごくわずかです。

 

 

今の臨床への応用

 

この研究で確立した3D的な歯の動きの表現や理解のしかたは、現在の「デジタル矯正(SureSmile/3Dシミュレーション)」にも直結しています。

 

例えば、当院で導入している

  • CBCTによる骨格評価
  • 3Dスキャンによる歯列データ
  • シュアスマイルによるバーチャル治療設計

これらの技術の根底には、「歯の動きを3D空間で正確に捉える」という、この研究の考え方が生きています。

 

 

論文情報

 

Title: A novel method for the three-dimensional (3-D) analysis of orthodontic tooth movement -Calculation of rotation about and translation along finite helical axis.

Author: Hayashi K, et al.

Journal: Journal of Biomechanics 2002 Jan;35(1):45-51. DOI: 10.1016/s0021-9290(01)00166-x

 

論文URL

 

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11747882/

 

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S002192900100166X?via%3Dihub

 

 

まとめ

 

  • 歯の動きを三次元で解析する世界初の手法を開発
  • 有限ねじれ軸(Finite Helical Axis)を応用して、歯の回転と並進を定量化
  • 国際誌 Journal of Biomechanics に掲載
  • 現在のデジタル矯正技術の基盤に応用されている

 

 

院長からのコメントー感覚の技術から科学的に再現できる医療へー

 

この研究を通じて、矯正治療は“感覚の技術”から“科学的に再現できる医療”へ進化しました。今後も臨床の現場に、研究で得た知見を還元していきたいと思います。

【論文概要】江戸時代と現代日本人女性の顔立ちの違い ― 歴史・研究・矯正歯科の視点から ―

(このコラムは林院長の論文をスタッフがまとめています)

 

日本橋はやし矯正歯科の院長 林一夫は、大学教授時代から矯正歯科分野において数多くの学術的業績を残してきました。

特に3次元画像解析や3Dデジタル矯正に関する研究では国内外で高い評価を受けており、これまでに100本を超える論文を発表しています。

 

臨床現場に直結する基礎研究から、最新のデジタル技術を応用した治療法の開発まで、多角的な視点から矯正治療の発展に貢献してまいりました。

現在も学術的知見を臨床に還元し、「患者さま一人ひとりに安心と納得を与える治療」を実践しています。

今回ご紹介する論文は江戸時代の女性と現代女性の頭蓋骨を比較し、時代背景と顔立ちの関係を明らかにしたユニークな研究であり、矯正歯科の視点からも非常に示唆に富む内容だと思います。

 

 

Morphological analysis of the skeletal remains of Japanese females from the Ikenohata-Shichikencho site. European Journal of Orthodontics. Hayashi K, Saitoh S, Mizoguchi I

 

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21745827/

 

https://academic.oup.com/ejo/article-abstract/34/5/575/549497?redirectedFrom=fulltext&login=false

 

 

古代人骨の発見と研究について

 

日本では近年、建設工事などをきっかけに多数の古代人骨が発見されています。

これらの遺跡の多くは、地方の大学や博物館に所属する研究者や公的機関の調査によって確認されています。

遺跡から人骨がそのままの状態で出土すると、重要な情報が得られます。しかし、多くの研究結果は調査委員会の報告書のみに掲載されることが多く、広く一般に共有されることは稀です。

 

 

江戸時代の遺跡から出土する古代人骨

 

江戸時代(1603年〜1867年)は、徳川幕府が日本を統治していた時代です。

将軍は世襲の最高司令官であり、天皇が形式上の国家元首であったものの、実質的な権力は将軍に集中していました。

したがって、1867年の封建制廃止まで、将軍が日本の実際の支配者とみなされていました。

江戸時代の社会は身分制度が厳格に分かれており、最上位は武士、その下に農民、職人、商人が続き、さらにその下には被差別民層(えた・非人)が存在しました。

当時の首都であった江戸(現在の東京)は、人口約100万人を抱える大都市でした。東京の都市部にある江戸時代の遺跡からは、数千体に及ぶ人骨が出土しています。

 

これまでの研究では、江戸時代の人骨を系統発生学的、病理学的、人口学的に分析してきました。

本研究のような形態学的分析は、当時の人々の体格や形態を明らかにするだけでなく、江戸時代の日本人の形態的な傾向や、現代日本人における形態的多様性の理解にもつながります。

 

※なお、江戸時代では上流階級と庶民では口元の骨格に違いがあることがわかっています。
これは、上流階級ではしっかり調理され柔らかくなった食べ物を食べていたのに対し、庶民はご飯にめざしやたくあんといった質素かつ硬いものを食べていたからだろうと言われています。

 

 

1.なぜ江戸時代と現代を比較するのか

 

私たちの「顔立ち」や「歯並び」は、生まれつきの遺伝だけでなく、食生活や社会環境といった時代背景 に大きな影響を受けています。

今回紹介する研究では、東京都台東区の池之端七軒町遺跡から発掘された江戸時代の女性頭蓋骨を用い、現代日本人女性の頭蓋と比較しました。

これにより「時代による顎顔面形態の違い」が科学的に明らかになったのです。

 

 

2.江戸時代女性の社会的背景

 

江戸時代の女性は現代に比べて非常に厳しい環境で生きていました。

  • 平均寿命は30歳前後。感染症や出産に伴うリスクで短命であった
  • 食生活は硬い食材中心。保存食や繊維質の多い食品を噛む機会が多く、顎への負担が大きかったと考えられる
  • 社会制度の制約。女性は家父長制の中で生き、自由な選択肢は限られていた
  • 女児の間引き。男子を優先する価値観から、出生直後の女児が育児放棄された例も多く、人口構成に影響していた

こうした背景を踏まえたうえで、江戸時代女性の「顔立ちの特徴」を見る必要があります。

 

図は江戸時代人の頭蓋骨のセファロ写真と今回の研究で評価した計測項目を示しています。

細かな内容は割愛しますが、一般的な項目で評価しています。

 

3. 研究方法

 

この研究では、江戸時代女性30体と現代女性40名を対象に比較が行われました。

  • 対象サンプル
    江戸時代:池之端七軒町遺跡から発掘された女性頭蓋骨(上下顎中切歯・第一大臼歯が残存)※国立科学博物館所蔵
    現代:北海道医療大学矯正科を受診した女性
  • 分析方法
    2次元形態計測(Geometric Morphometrics)を使用
    頭蓋の基準点を設定し、上下顎の位置・歯の傾斜・頭蓋形態を比較

 

 

4. 江戸時代女性の顔立ちの特徴(研究結果)

 

分析の結果、江戸時代女性には以下の特徴が確認されました。

  • 上下顎が前方に突出(いわゆる口ゴボ傾向だが現代の傾向とは異なる)
  • 咬合平面が平ら(噛み合わせの角度が少ない)
  • 頭蓋の長さが大きい(S-N距離が長い:現代人と比較して長頭)

つまり、横から見たときに「口元が全体的に出ている」顔立ちだったのです。

 

 

5. 現代女性の顔立ちの特徴

 

一方で、現代日本人女性では次のような特徴がみられました。

  • 鼻の付け根(前鼻棘)がやや突出
  • 歯列は江戸時代ほど前に出ていない
  • 食生活の変化による顎の発達の違い

柔らかい食事や栄養状態の改善により、顎の形態や顔立ちが変化してきたことがうかがえます。

 

 

6. 考察 ― なぜ違いが生まれたのか

 

これらの差異は単なる偶然ではなく、食生活・栄養状態・社会的環境・遺伝 が複雑に関与していると考えられます。

  • 食生活の違い
    硬い食事が顎の成長を促し、江戸時代の女性は上下顎骨が前に出やすかった?
  • 寿命の短さ
    若くして亡くなることが多く、年齢的な成長差が残りやすい。
  • 社会的制約
    女性の生活習慣は現代よりもはるかに過酷で、成長や健康に影響を及ぼした。
  • サンプルの偏り
    現代群は矯正治療を希望した女性が対象であるため、平均的な日本人女性とは少し異なる可能性がある。

 

 

7. 矯正歯科にどうつながるのか

 

この研究は「顔立ちは時代によって変化する」という事実を科学的に示しました。

矯正歯科では、患者さま一人ひとりの「今の骨格」「将来の横顔」を精密に分析することが重要です。

当院では、

  • CBCTによる3D画像
  • セファロ分析による骨格評価
  • 横顔シミュレーション

を組み合わせ、矯正治療の効果を「未来の横顔」として可視化します。

歴史研究で得られた知見を、現代の臨床にも応用しているのです。

 

 

まとめ

 

江戸時代と現代日本人女性の顔立ちは大きく異なり、食生活や社会環境がその差を生み出しました。

  • 江戸女性:口元が前に出ている、寿命が短く過酷な環境
  • 現代女性:食生活の変化で顎形態が変わり、横顔の印象も異なる(短頭傾向)

 

矯正歯科は「時代背景に左右される顔立ち」を科学的に分析し、理想の横顔を実現するための学問です。

ご自身の横顔に関心がある方は、ぜひカウンセリングで未来のシミュレーションをご体験ください。

 

 

参考文献(サイト)

 

池之端七間町遺跡について
https://www.city.taito.lg.jp/gakushu/shogaigakushu/shakaikyoiku/bunkazai/taitoukuiseki/taitoukunoiseki/ikenohata7kentyou.html

国立科学博物館(標本コレクション)
https://www.kahaku.go.jp/research/db/anthropology/osteology/edo/k28/

【論文概要】デジタル矯正の信頼性を高める研究 ― バーチャル3Dモデル分析の再現性について

研究の概要

 

(このコラムは林院長の論文をスタッフがまとめています)

 

日本橋はやし矯正歯科 院長の林一夫は、これまで100本以上の学術論文を発表し、デジタル矯正の研究に長年取り組んできました。

この研究は国際的に権威のある学術誌 American Journal of Orthodontics and Dentofacial Orthopedics に掲載されました。

 

本研究の背景

 

矯正歯科では、長らく石膏模型を使った診断と治療計画が行われてきました。

しかし、石膏模型は保管や取り扱いに手間がかかり、また計測時の誤差も避けられません。

 

そこで近年、石膏模型をスキャンしてデジタルデータ化し、バーチャル3次元(3D)モデルとして解析する方法が普及してきました。

さらに、直接口腔内をスキャンする手法が急速に普及しつつあります。

 

 

デジタル矯正が広がるなかで重要になるのが「再現性(reproducibility)」です。

異なるソフトウェアや手技で分析しても、同じ結果が得られることが治療計画の信頼性に直結します。

今回紹介する論文は、この再現性に焦点を当て、特に「標準化」がどのような影響を及ぼすかを明らかにした研究です。

 

研究の目的

 

本研究(林ら, AJODO, 2015年)の目的は、バーチャル3Dモデルを用いた歯列模型分析において、測定点を統一(標準化)することが再現性に与える影響を明らかにすることです。

加えて、物理的な石膏模型をデジタルノギスで測定したデータとも比較することで、従来法との違いも検討しました。

 

方法

 

  • 石膏模型5セットを対象にスキャンを実施
  • 使用機器:R700(3Shape社)、REXCAN DS2 3D(Solutionix社)
  • 使用ソフト:SureSmile、Rapidform、I-DEAS
  • 比較対象:物理的な石膏模型をデジタルノギスで計測

標準化を行わず自由に測定した場合と、標準化ルールを設けて測定した場合とで再現性を比較しました。

 

結果

 

  • 標準化なし:ソフト間で最大0.39mmの誤差が生じた
  • 標準化あり:誤差は最大0.099mmに縮小し、有意に再現性が改善した(p < 0.05)
  • 全てのソフト・計測法で、標準化を行った場合の方が誤差が小さいことが確認された
  • デジタルノギスを用いた石膏模型測定では、依然として誤差が生じやすいことも示された

 

臨床的意義

 

この研究が示す最大のポイントは「標準化によってデジタル模型分析の信頼性が大幅に高まる」という点です。

 

矯正治療では、治療開始前に行う診断・シミュレーションの正確さが、治療結果や患者満足度に直結します。

もし計測方法が術者やソフトによってばらついてしまえば、治療計画そのものに不確実性が生じてしまいます。

 

しかし標準化を徹底すれば、誰がどのソフトで測定しても安定した結果が得られるため、患者にとっても安心感が増します。

また、物理的な石膏模型での計測が難しい点も改めて明らかになり、デジタル化の意義が裏付けられたといえます。

 

将来展望

 

この研究の知見は、今後の3Dデジタル矯正において大きな意味を持ちます。

  • AIを活用した自動トレース・診断支援
  • 患者ごとの治療計画をクラウド上で共有するチーム医療
  • 治療シミュレーションのさらなる精度向上

いずれも、基盤となるのは「信頼性の高い3Dモデル分析」です。今回の研究は、その基盤を支える重要な一歩といえます。

 

まとめ

 

日本橋はやし矯正歯科院長である林一夫らによる本研究は、矯正歯科におけるバーチャル3Dモデル分析の再現性を検証し、測定点の標準化が精度を大きく高めることを示しました。

 

当院では、 国際的な学術研究の成果を参考にしながら  、患者さまに安心して治療を受けていただける診療体制づくりを進めています。

 

参考資料

 

Influence of standardization on the precision (reproducibility) of dental cast analysis with virtual 3-dimensional models.
American Journal of Orthodontics and Dentofacial Orthopedics
Hayashi K, Chung O, Park S, Lee SP, Sachdeva RC, Mizoguchi I.

URL:https://www.ajodo.org/article/S0889-5406(14)01007-5/abstract

当院のカウンセリング(4)経験と実績に基づくサージェリー・ファースト

こんにちは。日本橋はやし矯正歯科院長の林 一夫です。
当院のカウンセリングご紹介、今回はサージェリーファーストについてお話します。

 

サージェリーファーストはこちらのページで説明していますので先にお読みいただくとコラムの内容がわかりやすくなるかと思います。

サージェリーファースト (外科的矯正治療)

 

 

サージェリーファーストとは

 

「サージェリーファースト」とは骨格的に問題があり歯科矯正のみの治療では困難な症例で、外科手術を伴う治療方法を指します。

歯科矯正の前に外科手術を行うのが大きな特徴です。

 

通常の外科的矯正治療では、手術前に数年の術前矯正を行い、その後に外科手術を行う流れが一般的です。

しかしサージェリーファーストでは、最初に外科手術を行うため、早期に顔貌の改善が得られるという大きな利点があります。

 

特に下顎前突や顔面非対称などの顎変形症でお悩みの方にとって、手術後すぐに横顔や口元の印象が改善されることは、心理的にも大きな安心感につながります。

 

 

日本橋はやし矯正歯科のサージェリーファーストの実績

 

当院はこのサージェリーファースト治療を10年以上にわたり継続して行ってきました。

年間の症例数は30例以上にのぼり、豊富な臨床経験を蓄積しています。

この実績は、サージェリーファーストを希望する患者さまにとって大きな信頼材料となります。

 

 

当院のサージェリーファーストにおける外科手術の特徴と安全性

 

 

外科手術というと入院必須なイメージがありますが、下顎のみの手術の場合は入院不要(デイサージェリー)で対応可能です。

 

また外科手術は、東京で豊富な治療実績を持つ著名な美容外科医(リラ・クラニオフェイシャルクリニック)が担当。

 

もちろん患者さまご自身が選定した美容外科医とも連携可能で、チーム医療による柔軟な対応を行っています。

 

当院は矯正専門医として、外科医と密に連携を取りながら、最適な治療プランを構築しています。

 

 

当院のサージェリーファーストのカウンセリング

 

サージェリーファーストのカウンセリングをお受けになるほとんどの方が「サージェリーファーストについて聞きたい」という目的をお持ちです。

つまり、さまざまな方法で得られた知識ですでにこの治療法を知っていて

 

  • 自分はサージェリーファーストで治療した方が良いと思う
  • またはサージェリーファーストは良い治療法だから受けたい
  • でもどのクリニックで受ければいいかわからない

 

ということで、サージェリーファーストを行なっているクリニックをお探しになり、ご来院になります。

 

当院は次からご説明するような詳しいシミュレーション等を行いカウンセリングをしておりますので、ほとんどの患者さまにご納得していただいております。

 

 

サージェリーファーストのカウンセリングで大切にしていること

 

サージェリーファーストは特殊で高度な治療であるため、カウンセリングの段階で不安を解消することが極めて重要です。
当院のカウンセリングでは以下の取り組みを行っています。

 

横顔シミュレーション

 

CBCTでの撮影やセファログラムの分析で治療後の横顔の画像を作成します。
下顎前突などの側貌の改善を、治療前に画像で確認可能です。

CBCTはこちらで説明しています。

当院のカウンセリング(1)CBCTの活用

 

セファログラム分析についてはこちらをご覧ください。

当院のカウンセリング(2):セファログラム分析

 

横顔シミュレーションについてはこちらで詳しく説明しています。

当院のカウンセリング(3)横顔シミュレーションで見える未来

症例の確認

 

豊富な症例の中から、患者さまの状態に近い例をご提示し、一緒に確認させていただきます。

症状及び治療の流れなどをを具体的に理解していただけます。

 

当クリニックの症例集ページ。さまざまな条件で絞り込めるので便利です。

以下よりご覧いただけます。

症例集 (症例一覧) | 日本橋はやし矯正歯科

 

 

選択肢のご提示

 

サージェリーファーストにもいくつかの方法があり、その違いと特徴をわかりやすくご説明します。

 

下顎の後退のみサージェリーファーストで行った場合のシミュレーション

 

この写真は下顎のみの後退を行った場合の外科手術前後の横顔変化のシミュレーションを示しています。(術前:左/術後:右)

 

下顎をシンプルに9mmほど後退させたときの術後の予測となします。

 

下顎の後退とオトガイ形成をサージェリーファーストで行った場合のシミュレーション

 

この画像は先ほどの下顎の後退とオトガイ形成を併用した場合の横顔変化のシミュレーションになります。(術前:左/術後:右)

 

下顎の後退とともに、オトガイ部は3mmほど前方に出しています。
数ミリの調整が顔貌に大きな変化をもたらします。

 

このように患者さまのご要望に応じた術式を追加してシミュレーションを行うことが可能となっておりますので、より詳細に術後変化を予測することで最終的な治療計画に近いプランをカウンセリング時に共有することができます。

 

顔面非対称への対応

 

顔面非対称の場合、多くは上下顎の外科手術が必要になります。この治療には非常に高度な技術と豊富な経験が求められます。

 

当院では、これまでの臨床実績と高度な診断技術により、患者さまに最適なプランをご提案できます。カウンセリングの段階で、どのようなアプローチが必要になるのかをしっかりとお伝えします。

 

費用と満足度について

 

サージェリーファーストは全額自費診療となるため、費用の面では通常の矯正治療より負担が大きくなります。

しかし、短期間で顔貌改善が得られる満足度の高い治療であることから、近年この方法を選択される患者さまは増加しています。

 

まとめますと費用と満足度については患者さまには以下のような特徴があります。

  • デメリット:外科手術を伴う分、治療費用は通常の矯正治療よりも高くなる
  • メリット:骨格から治すため、治療期間は短くなる
  • メリット:骨格から治すため、早期に顔貌に変化があり治療のモチベーションが高い
  • メリット:骨格から治すため、大きな改善が期待できる

 

 

私たちはサージェリーファーストのエキスパート集団です

 

日本橋はやし矯正歯科は、サージェリーファースト治療に長年取り組み、多数の実績を積み重ねてきました。

当院のカウンセリングを受けていただくことで、治療全体の流れを正しく把握し、不安を解消したうえで手術と矯正に臨むことができます。

 

私たちは、サージェリーファースト治療のエキスパート集団として、患者さまのご期待に応える治療を提供いたします。