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下顎前突(しゃくれ、受け口)の原因や放置リスク、治療方法を解説

2022/04/12 10:29:53

日本橋はやし矯正歯科 院長 林 一夫

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下顎前突とは?原因や放置リスク、治療方法を丁寧に解説

こんにちは。日本橋はやし矯正歯科です。
お悩みの方は当院の無料カウンセリングも是非ご検討ください。

 

上下の歯の噛み合わせが逆となる下顎前突(かがくぜんとつ)は、一般的にしゃくれや受け口と呼ばれ、前歯の生える角度や遺伝、子どもの頃の習慣などによって引き起こされます。

放置しておくと見た目が悪くなるだけでなく、噛む力が低下したり発音に支障をきたしたりというリスクもあります。

 

この記事では下顎前突の原因やデメリットについて詳しく解説したのち、実際に治療する場合の方法や費用、注意点について紹介します。

ご自身やお子さんに下顎前突の疑いがある方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

 

 

下顎前突(しゃくれ、受け口)とは?

 

 

下顎前突とは上下の歯の噛み合わせが通常の場合と逆である状態を指す言葉です。多くの場合、下顎が大きすぎるか上顎が小さすぎることが原因です。

 

この状態のため食べ物をうまく噛んだり飲み込んだりすることができない、口が閉じにくくうまく話せない、などの症状が出ます。

特にサ行やタ行が話しづらいというケースが多いです。

 

下顎前突を放置すると、下の顎が長く目立つことによりコンプレックスを抱いたり、顎関節症を発生するリスクが高まったりします。

 

 

下顎前突(しゃくれ、受け口)の原因

 

下顎前突の主な原因としては以下の3つが挙げられます。

 

  • 前歯歯軸の傾斜
    上顎や下顎の前歯が、通常とは異なる方向に傾斜して生えてくることです。
  •  遺伝的なもの
    骨格の形が親から引き継がれることで起こります。
  • 日常生活の癖
    子どもの頃に下の顎を前に突き出す癖があった場合も起こりやすいです。

ここではこれら3つの原因について詳しく解説します。

 

前歯歯軸の傾斜

 

前歯歯軸の傾斜とは、上顎の前歯が内側に傾いていたり、下顎の前歯が外側に傾いていたりする状態を指します。

骨格のバランスについては問題ないものの、歯の生える方向が通常と異なることで、噛み合わせが通常と逆になってしまうのです。

 

遺伝的要因

 

下顎前突は遺伝的要因により引き起こされる場合もあります。

下顎が極端に大きい、上顎が極端に小さいなどといった骨格の形に関する特徴が親から遺伝すると、下顎前突になる可能性が高いです。

 

日常生活の癖

 

子どもの頃に下顎を前に突き出すような動きが癖になっていた場合でも、下顎前突になることがあります。この動きを何度も行うことで、徐々に下顎が前方へと押し出されるためです。

 

また鼻詰まりなどによる口呼吸の習慣が、下顎前突につながるケースもあります。舌の位置が一つに定まりにくいことから、無意識のうちに舌が下の前歯の裏側を前方へと押している可能性があるためです。

 

 

下顎前突(しゃくれ、受け口)を放置するリスクは?日常生活への影響について

 

下顎前突を放置してしまうと以下のようなデメリットが生じます。

 

  • 受け口の傾向が顕著になる
    下顎の骨は思春期ごろから急激に成長する場合が多いため、その前の段階で噛み合わせを改善しておかなければ受け口がより進行してしまいます。また、こうした見た目の問題からコンプレックスを抱く場合もあります。
  • 噛む力が低下する
    噛み合わせが悪くなることで、食べ物を噛み切りにくくなるだけでなく、噛んでいる時に無理な力がかかることで顎への負担も大きくなります。
  • 発音障害になる
    下顎前突によって発音障害になるケースもあります。特に日本語のサ行やタ行を発音することが難しくなり、日常生活で大きく支障が出てしまいます。

また下顎前突によって顎関節症になるリスクもあり、改善することが望まれます。特に成長期の段階で既に下顎前突の傾向が出ている場合、その後の成長によって上下の顎のバランスが大きく崩れる可能性があるのです。早期に治療を行い、上記のようなデメリットをなるべく早く解消しておくのが望ましいです。

 

 

下顎前突(しゃくれ、受け口)を自力で治す方法は?

下顎前突を自力で治す方法はありません。矯正専門クリニックで相談してください。

 

以下に当クリニックの治療例がございますのでぜひご覧ください。

林院長が手がけた治療例

 

 

下顎前突(しゃくれ、受け口)の治療方法は?

 

下顎前突の治療方法は?

下顎前突の治療は、多くの場合矯正治療を行います。しかし下顎のサイズが極端に大きい場合は矯正治療に加えて外科手術を行い、下顎のサイズを小さくします。

幼少期の下顎前突は上顎が小さく、下顎が大きいためアンバランスになっていることが多いです。そのためまず上下のバランスを整えたうえで、骨格の正常な発育を促します。

 

一方成人の場合は骨格の成長は終わっているため、矯正治療が基本です。しかし上顎と下顎のバランスが極端に悪い場合、外科手術も視野にいれます。

 

外科手術を伴う治療法として「サージェリーファースト」があります。

外科医と連携し、特別な技術を用いて行う方法で、限られた歯科医院でしか実施されていないものの注目を集めています。

外科手術を必要とするほど重度な場合、選択肢のひとつとしておすすめです。

 

通常の矯正治療よりも手術を伴う分高額となりますが、治療期間が短縮されるなど多くのメリットがあります。

サージェリーファーストはこちらで詳しく説明しています。

サージェリーファースト (外科矯正)

 

成人の場合

 

成人の場合、骨格の成長はたいていの場合終わっています。

したがって幼少期のように正常な発育を促すという方法は取れません。その代わりに矯正治療によって歯を適切な位置に移動させます。

 

上顎が著しく後ろに引っ込んでいる場合は、上の前歯を外側に移動させます。

下顎が著しく前に出ている場合は、下の前歯を内側に移動させます。

実際に行われている矯正方法には表側矯正・裏側矯正はもちろんですが、マウスピース型の装置を用いたsuresmileアライナーなどもあります。

 

 

下顎前突(しゃくれ、受け口)の費用の相場

 

下顎前突の費用の相場は成人の場合は90~120万円程度です。

ただし下顎前突の治療において根幹となる矯正治療をどのような方法で行うかで費用は大きく変動します。

 

従来の表側矯正(歯の表側に矯正装置を装着する方法)を用いる場合は一般的に費用が安く済みます。

一方で先進的な方法である裏側矯正(歯の裏側に矯正装置を装着する方法)を用いる場合は、50万円程度高くなるケースもあるのです。

日本橋はやし矯正歯科の料金表を見る>>

 

 

下顎前突(しゃくれ、受け口)の治療中の注意点

 

下顎前突の治療中には子どもと成人それぞれに注意しておきたい点があります。

 

子どもは受け口になりやすい癖を持っている場合が多いです。

歯科医師が癖を直すよう指導するものの、家ではついついやってしまうケースもあります。

家庭では親が子どもの癖に注意し、直すサポートをすることが重要です。

 

成人の場合、矯正治療が基本です。矯正装置を装着している期間中は虫歯や歯周病のリスクが高いため、歯磨きなどの口腔ケアを日々欠かさないよう注意しましょう。

 

 

まとめ

 

下顎前突は前歯の生える角度や骨格の特徴の遺伝、また子どもの頃の習慣が原因となって起こります。

放置してしまうと噛む力の低下や発音障害といった、日常生活に大きく支障をきたす症状が出る場合もあります。

 

治療の基本は歯の矯正ですが、矯正の方法などによって大きく金額が変わってくることを踏まえ、検討されてみてください。

日本橋はやし矯正歯科 院長 林 一夫

資格ドクターの紹介はこちら

・日本矯正歯科学会認定医
・日本矯正歯科学会指導医
・日本顎関節学会専門医
・日本顎関節学会指導医
・デンツプライシロナ公認 SureSmile/Adance/Orhto/Aligner ファカルティ・ドクター/インストラクター・ドクター

経歴

1995年 北海道医療大学歯学部卒業
1999年 北海道医療大学大学院歯学研究科歯学専攻博士課程修了・学位取得
1999年 海道医療大学歯学部矯正歯科学講座 助手
2003年 アメリカ・ミネソタ大学歯学部口腔科学科 客員研究員
2006年 北海道医療大学歯学部矯正歯科学講座 講師
2007年 北海道医療大学歯学部口腔構造・機能発育学系歯科矯正学分野 講師
2007年 北海道矯正歯科学会 理事
2008年 アメリカ・ノースカロライナ大学歯学部矯正科 客員教授
2008年 北海道医療大学歯学部口腔構造・機能発育学系歯科矯正学分野 准教授
2011年 Digital Orthodontics 研究会 副会長
2015年 日本橋はやし矯正歯科 開院
2018年 K Braces矯正歯科原宿駅前 総院長就任
2021年 日本デジタル矯正歯科学会 副会長就任
2002年 11月 日本矯正歯科学会認定医(第2293号)
2007年 8月 日本矯正歯科学会指導医(第608号)
2013年 5月 日本顎関節学会専門医(第343号)
2013年 5月 日本顎関節学会指導医(第208号)

治療内容について