横顔に自信がない、横顔美人になりたいと悩みを抱えている方も少なくありません。
中には、横顔美人に近づくための方法を知りたい方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、横顔美人の代名詞ともいえるEライン(イーラインと読みます)とは何か、自分でEラインを確認する具体的な方法などを解説します。
また、Eラインの条件や理想のEラインになるための治療方法、治療例なども合わせて紹介しているため、理想的なEラインを目指したい人はぜひ参考にしてください。
目次
Eライン(イーライン)って何?説明します
Eライン(esthetic line)とは、人の側貌(横顔)で、鼻の先端と顎の先端を結んだラインを指します。
1950年代にアメリカの矯正医が提唱した概念で、側貌(横顔)の美しさの指標の一つとして次第に知られるようになりました。
理想的なEラインの基準は、日本人と欧米人では異なる部分があります。
日本人の場合、欧米人と比較して鼻が低く下顎の先端が後ろにあるため、上唇の位置がEラインからやや後方にあり、下唇はEラインに接するかやや後方にあることが理想的です。
欧米人は日本人と異なり、鼻が高く下顎の先が前方にあることが一般的です。
したがって、理想的とされるEラインの基準も、上下の唇がEラインよりも大きく後に位置するケースが多いです。
ただし、理想的とするEラインの基準は人によって異なる部分のあるため一般的な基準として参考にしてください。
Eライン(イーライン)を確認する方法
一般的に見て自分のEラインは整っているのか確かめる方法があります。
Eラインは、人差し指を使って簡単にチェックできるので、次にあげる方法を試してみてください。
具体的な確認方法は、まっすぐ立てた人差し指の先を鼻の先端に付け、指の付け根当たりを顎の先端に当てるだけです。
人差し指でEラインを描いたような状態になります。
整ったEラインの目安は、唇が人差し指に触れない、もしくはかすかに触れるかのどちらかです。
唇が人差し指に少し触れる程度が、理想的なEラインとされています。
自分の唇が人差し指にしっかりと付いている場合は、横顔のシルエットがスマートに見えない可能性があります。
また、口元が突出している場合は、正面から見たときの印象にも影響を及ぼしている可能性が高いです。
Eラインが整っていると、横顔のシルエットが美しく見え、相手に目鼻立ちがはっきりとした印象を与えます。
整ったEラインになるためには、いくつかの条件をクリアする必要があります。
Eライン(イーライン)の条件
整ったEラインの条件として主に以下の3点があげられます。
- 鼻が高い
- 口元の突出が見られない
- 顎の後退が見られない
上記の3つの条件を満たした場合に整ったEラインが実現します。次に、バランスが整っている顔の条件も確認しておきましょう。
人が美しいと感じる顔はそれぞれの好みや美意識などによって異なります。
しかし、一般的に美しいとされる顔には黄金比と呼ばれる共通の要素があることが分かっています。
黄金比とは、美しい顔に共通する顔の縦・横の長さや目・鼻・眉毛の位置、大きさなどの比率のことです。
例えば、顔の縦・横の長さの理想的な比率は1.46:1で、左右の目の間が目の幅と同じ長さになっているなどがあげられます。
万人が美しいと認める顔の持ち主は、黄金比に示される比率を満たしています。
一目瞭然!Eライン(イーライン)での違い
さて、下の写真を見て美しいと感じられるのは左右どちらの写真でしょうか?
いずれも、右だと思われた方が多いと思います。左が術前、右が術後の写真です。
左右の写真の違いを分かりやすくするために、鼻の先端から顎(オトガイ)にかけて直線で結んでみたので一目瞭然ですね。
- 左(術前)の写真
口元が出ている状態で、上下顎前突、バイマキ(bimaxillary protrusion)などともいわれます。今は“口ゴボ”といわれることも多いです。 - 右(術後)の写真
矯正治療後。左の術前と比べて、上下唇がこの線上に触れるか、やや内側にある状態になりました。この口元が、Eラインを得られた状態です。
きれいなEライン(イーライン)ではない主な原因
整ったEラインの人がいる一方で、口元が突出しているなどのきれいなEラインではない人がいるのはなぜでしょうか。
本章では、きれいなEラインにならない主な原因をくわしく解説します。
口ゴボの場合
きれいなEラインにならない原因の一つが口ゴボのケースです。
一般的な口ゴボの特徴は唇が突出している、鼻の下が長く前方に飛び出ているような状態を指します。
口ゴボの原因は大きく分けて先天性と後天性の2種類があります。
先天性の口ゴボは遺伝的な影響によるものです。生まれつきの骨格が口ゴボを形成している可能性が高いです。
一方で、後天性の口ゴボは顎の発育状態と口呼吸の2つの原因があります。
まず顎の成長が不十分だったり、逆に成長しすぎてしまったりすると口ゴボになりやすいです。
また、子どもの頃から口呼吸し続けることで口の周りにある筋肉が緩んで歯並びが悪くなり、口ゴボの状態になってしまいます。
口ゴボを放置すると虫歯や歯周病になりやすくなったり、口臭がきつくなったりするなどのリスクがあります。
日本橋はやし矯正歯科の口ゴボの治療例を見る>>
受け口の場合
受け口とは下顎が前方に突き出ている状態を指します。いわゆる下顎前突と呼ばれる症状のことです。
受け口の特徴があると下顎が突出しているのでしゃくれた印象が強くなり、きれいなEラインができないことが多いです。
また、噛み合わせが悪いため、食べ物を噛み切りにくく発音しづらい場合があります。
受け口の原因は、生まれつき下顎が大きい、もしくは上顎が小さい、前歯の生え変わりの際に不具合があって噛み合わせが上下逆になる、指しゃぶりや舌で歯を押し付ける癖によるものが考えられます。
受け口を放置し続けた場合、下顎の骨が前にずれる、顎関節症を発症する、口が閉じづらくなるなどのリスクが高まります。さらに、噛み合わせの悪さから食べ物を十分に咀嚼して飲み込めないため、消化不良を起こすなど、胃腸への負担が大きくなりやすいです。
日本橋はやし矯正歯科の下顎前突(受け口)の治療例を見る>>
歯科矯正でEライン(イーライン)になれる場合
歯科矯正の治療を受けることで整ったEラインに近づける可能性があります。
本章では、具体的にどのようなケースだと歯科矯正が有効なのかを解説します。
歯科矯正を検討する際に役立ててください。基本的に抜歯が必要になる場合が多いと認識して下さい。
例①出っ歯によって口元が突出している
出っ歯が原因で口元が前方に突出している場合は、歯科矯正が有効です。
出っ歯とは、前歯が前方に突き出ている状態を指します。
前歯が突き出ることで唇が押し出されてしまい、口元が突出しているように見えてしまいます。
歯科矯正で治療を受けて前歯の歯並びを整えれば、突出した口元を正常な位置に戻すことも可能です。口元の突出が改善されれば、整ったEラインに近づけることができます。
例②歯並びが悪いことで受け口になっている
受け口の原因もさまざまありますが、歯並びの悪さが原因の場合は、歯科矯正で改善できます。
例えば、上下の噛み合わせが逆になっているケースでは、歯科矯正で歯並びを整え、下顎の前歯を後方に下げることも可能です。
歯科矯正によって下顎の前歯が下がり、噛み合わせが正常な位置に改善できれば、受け口の状態も解消できます。
受け口が改善すれば、理想的なEラインに近づくことができるでしょう。
例③歯並びは良いが口ゴボになっている
歯並びが整っているものの、口ゴボの状態になっている場合も歯科矯正での改善が可能です。
口ゴボの原因が歯並びではなく、顎全体が前に突出しているケースの場合、歯科矯正が有効です。
例えば、小臼歯などを抜歯して空いたスペースを詰める形で前歯を後方に動かす治療を行うことで、口ゴボを改善できます。
また、口ゴボの解消によって横顔のシルエットがすっきりするため、整ったEラインを目指せます。
抜歯が必要なケース
繰り返しになりますが、整ったEラインに近づけるために歯科矯正を受ける場合、抜歯を行わなければ噛み合わせを整えられないケースが比較的多いです。
具体的に、次のようなケースは抜歯が必要です。
- 出っ歯や歯並びの悪さ、受け口の特徴が見られる
- 顎全体が前方に突出している
- 歯列を整えるために親知らずを抜く必要がある
- 口を閉じることができず、常に開いている
- 歯が大きく、顎に収まりきれていない
上記のいずれかに該当する場合は、抜歯によって歯を後方にずらすためのスペースを確保しなければなりません。
抜歯をした場合、噛み合わせが改善するため、口内などの全身の健康状態にもよい影響を及ぼします。
抜歯が必要なケースで症状が重度の場合
次に、抜歯が必要な場合で、症状が重い場合の治療方法を解説します。
アンカースクリューが有効
アンカースクリューを歯茎に埋め込み、歯列を後方に下げる治療方法です。
アンカースクリューとは、チタン製のネジのことです。
歯を後ろに効率よくまた大きく動かすことが可能となり、より重度の口ゴボ等の治療に効果的です。
アンカースクリューの治療を受けることで、より理想的なE-lineを獲得できる場合が多いので、ぜひ担当医に相談してみてください。
日本橋はやし矯正歯科でのEライン矯正(イーライン矯正)の治療例
日本橋はやし矯正歯科では、整ったEラインに近づけるための歯科矯正を行っています。
ここでは、具体的な治療例を紹介します。
Eライン矯正の治療を検討している方はぜひ参考にしてください。
口唇閉鎖不全
矯正用インプラント(アンカースクリュー)を併用した治療例です。
インプラントを使った矯正では、先ほどご紹介したアンカースクリューを、歯茎の骨に埋め込み、歯を動かすワイヤーの固定源にします。
インプラント矯正では治療の幅が広がるといったメリットがあります。
●治療前
上下の唇が前に突出し、顎の後退が強調されています。口腔内では出っ歯が見られました。
口腔内の左右の丸い金属がアンカースクリューです。
治療期間が長期化しやすい裏側矯正でも、インプラント矯正と組み合わせることで前歯部を効果的に後退させることができます。
●治療後
口唇閉鎖不全や口ゴボが改善され、すっきりとした横顔になりました。
出っ歯も解消し、歯並びが整いました。
まとめ
歯並びの症状によっては、歯科矯正できれいなEラインを手に入れることが可能です。
整ったEラインになれば横顔美人を目指すことができます。
ただし、歯科矯正の治療方法や抜歯の有無は症例によって異なるため、信頼できる歯科医師に相談し自分に合った治療方法を検討しましょう。
日本橋はやし矯正歯科では、デジタル矯正システムを利用した歯科矯正を行っています。
デンタルローンなどの利用や無料相談も可能です。まずは気軽にお問い合わせください。