(2017年1月18日公開/2020年3月21日更新)
日本橋はやし矯正歯科 院長の林 一夫です。
みなさま「スマイルライン」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。今回の記事では、このスマイルラインという言葉の意味について、実際の歯科矯正治療例と併せてご説明いたします。
目次
スマイルラインの意味は?
スマイルラインの意味は「笑顔のときの下唇のライン」のことで、このラインに沿って上顎の歯をならべると均整の取れた美しい印象になるといわれています。
カマボコを逆さにしたものをイメージするとわかりやすいと思います。
かまぼこの白い部分が歯で、縁が唇です。笑顔の時に歯の下が下唇にぴったり合っていると美しいとされています。
「スマイルライン」「笑顔」の関連記事
以下は関連記事となります。ご興味のある方は、ぜひこのコラムと併せてご覧ください。
- 「笑顔」を基準とする、新時代の矯正治療。-実際のシミュレーション-
デジタル矯正システムで、笑顔を取り戻すシミュレーションを行っています。また、矯正治療における美しい口元についての専門的な説明を行っています。 - ソーシャル・スマイルのためのソーシャル6(social 6 )
美しい社交的な笑顔を見せる時に重要な部分、通称「ソーシャル6」についての説明や、ソーシャル6を希望された実際の患者様の治療例を記載しています。
歯科矯正と「笑顔」の切り離せない関係
上記の記事をご覧いただいてもわかるように、歯科矯正治療のほとんどが「笑顔」と切り離せない関係にあります。
「歯並びが悪くて人前で笑うのが怖かった」という患者さまは非常に多いですし、実際にそう悩んでいる方も多いと思います。
今回は、上記のコラムの中でも触れてきた「スマイルライン」を基準とした矯正治療について、もう少し詳しくご紹介したいと思います。
スマイルラインの意味と治療の実際をご覧頂き、あなたがもし笑顔に悩んでいたら、少しでもあなた自身をシミュレーションして頂ければ嬉しいです。
矯正治療前の患者様のスマイルラインです
それでは実際の患者さまの矯正治療をご覧下さい。
▼この写真は治療前のものです。
この患者様のスマイルラインはどうでしょう?
赤い線で、正面から見た口元とスマイルラインを示していますが、上顎の前歯がラインに沿っておらずガタガタになっていることがわかります。
日本橋はやし矯正歯科が行っている3Dデジタル矯正では、
- 顔の写真
- 3Dモデル(ヴァーチャルペイシェント:仮想患者)
を正確に重ね合わせることができますので、そのモデルを基準に歯の移動を計画します。
スマイルラインの3Dシミュレーション
▼この写真は、顔の写真と3Dモデルを重ね合わせたものです。
非常に高い精度で重ね合わされていることが分かります。
次に、歯の部分の写真をくりぬき、代わりに3Dモデルに置き換えてみます。
▼置き換えると、このようになります。
赤の線で示したように歯の先端がスマイルラインに沿っておらず、ガタガタになっていることが良く分かりますね。
そして、ここからスマイルラインを基準に、3Dシミュレーションで歯の位置を整えていきます。
▼整え終わったとの歯並びです。
前歯のラインが、スマイルラインを基準に並んでいることがわかると思います。
▼赤い線を取ってみましょう。
綺麗に並びましたね!このように、審美的な要求にも、可能な限り応える治療を行うことが可能となりました。
歯科矯正は患者さまとともに笑顔を作る作業です
新しいデジタル矯正治療では、このバーチャルペイシェントのシミュレーションの内容を実際に患者様と一緒に確認します。
それにより、患者様もご自分の歯がどのように移動し、最終的にどのような歯並びになるのかを把握することができます。
このように共通の治療目標を共有し、よりよい信頼関係を築きながら治療を進めていくことができるのも、デジタル矯正システムの大きなメリットであると考えています。
参考文献(サイト)
バランスのとれたスマイルとは(学術論文)
https://www.jco-online.com/archive/2005/03/155-overview-the-eight-components-of-a-balanced-smile/
最適な笑顔とは、上唇が歯肉縁に達し、人中と口角の間に上向きまたはまっすぐな湾曲があることが特徴とされています。
デジタル矯正
https://www.suresmile.com/en-us/
最新のデジタル矯正では笑顔を基準とした治療計画を可視化できます。