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OraMetrix社のCEO、Chuck Abraham の講演

Suresmile conference 2016 参加レポート【後編】

みなさんこんにちは。日本橋はやし矯正歯科 院長の林 一夫です。

 

前回に引き続いてアメリカ・カリフォルニア州ロスアンゼルスで行われた suresmile conference のレポート、最後の【後編】となります。

 

▼これまでのレポートはこちらです。

Suresmile conference 2016 参加レポート【前編】

Suresmile conference 2016 参加レポート【中編】

 

 

 朝の8時半から、先生方はとても意欲的です!

 

昨日同様、朝の8時半から多くのセミナーや講演が始まっています。とにかく conference に参加している先生方はとてもエネルギッシュ!

 

講演ごとにとても活発なディスカッションが行われ、デジタル技術のより効率的な活用方法に関して日々研鑽している姿勢は、見習うべきものがあります。

 

さて、今日の一番の目的は、新しくなった3Dプリンターを用いたIDBトレー(矯正装置をより正確に歯に接着することが出来るトレー / ジグ)に関するハンズオン・セミナーへの参加です。

 

ハンズオン・セミナーとは、専門家から直接指導を受けながら実際に体験することによって、講義を聴いたりしただけでは得られない実践的な知識や技術を取得できるように考えられた教育・トレーニング方法です。

 

▼ハンズオン・セミナーの前半の様子です。

ハンズオンセミナーへの参加

まずは、Lin先生がIDBトレーの最新情報と、このハンズオンセミナーの進め方について講演しました。

 

▼こちらがIDBトレーの実物です。

IDBトレーの最新情報

これを使って、模擬患者さんに装置を装着していきます。

 

▼今回のセミナーに協力していただいた模擬患者さんたち。

今回のセミナーに協力していただいた模擬患者

簡易的な診療ユニットが用意され、模擬患者さんは8名でした。大変お世話になりました。

 

▼こちらが矯正装置を接着するキット。各診療台に用意されています。

矯正装置を接着するキット

これを用いて、インストラクターに指導を受けながら実際に接着するところまでを体験します。

 

 

 

いよいよ最新のIDBトレーを使います

 

▼3Dプリンターを用いた最新のIDBトレー(矯正装置を正確に歯に接着することが出来るトレー/ジグ)を使った、実際の様子です。

最新のIDBトレーを使った様子

この場合は、表側矯正用の矯正装置をトレーを使って上顎の歯に接着しています。

 

トレーをしっかりと奥まで押し込む感覚やトレーを外す際の力加減などを体験することができ、実際の使用に対する良い準備ができました。Lin先生はじめ、OraMetrixのスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

 

 

 

カンファレンスの最後は Chuck の講演です

 

いよいよSuresmile conference 2016も終わりに近づきました。例年同様、Suresmileを提供しているOraMetrix社のCEO、Chuck Abraham の講演を最後に充実したカンファレンスが終わります。

 OraMetrix社のCEO、Chuck Abraham の講演

Chuckからは参加者全員への感謝の言葉とともに、カンファレンス全体のまとめともいえるプレゼンテーションがありました。

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suresmileはさらに進化しています

 

日本橋はやし矯正歯科で行っている“3Dデジタル矯正治療”の中心的なシステムであるsuresmileシステムは、包括的な新しいツールセットとも言うべきシステムで、効率的でより良い治療を患者様へ提供すべく、日々進化しています。

 

カスタムワイヤーを曲げるロボット・システムも第4世代に進化し、今まで以上の非常に高いクオリティのカスタムワイヤーを作製することが可能になりました。

 

しかしながら、デジタルテクノロジーはあくまでもツールです。それを扱うドクターの高度な知識や能力があってこそ、矯正治療をより進化させてものにできると考えます。

 

 

 

CEOのChuckと意見交換も

 

講演後、Chuckが私に挨拶に来てくれました。30分程度、今回のカンファレンスの全体的なことに関して意見交換をすることができました。

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実は日本人は、欧米人と比較して歯の凸凹が重度な場合が多く、治療が難しいケースがほとんどです。

 

そのことに関連して、suresmileなどのデジタルテクノロジーを効果的に用いた治療に関する講演を、来年のこのカンファレンスで私が行うことを約束し、会場を後にしました。

 

 カンファレンスに参加するだけでなく講演を行うということは、非常にためになり、また責任も大きいものです。

この一年より多くの経験とより高い技術を習得して、矯正歯科全体に貢献していきたいと思っています。


以上が、Suresmile conference 2016 参加レポートになります。日本橋はやし矯正歯科も日々進化しています。皆様に最良の治療を提供できるように今後とも努力してまいります。

 

▼前編、中編はこちらからご覧ください。

Suresmile conference 2016 参加レポート【前編】

Suresmile conference 2016 参加レポート【中編】

Suresmile conferenceに出席する林院長

Suresmile conference 2016 参加レポート【中編】

みなさんこんにちは。日本橋はやし矯正歯科 院長の林 一夫です。

 

前回に引き続き、アメリカ・カリフォルニア州ロスアンゼルスで行われた Suresmile conference のレポート(中編)をしたいと思います。

 

前回のレポートはこちらです。

Suresmile conference 2016 参加レポート【前編】

 

 

 

いよいよ、conferenceのスタートです

 

suresmileカンファレンス会場の様子

写真は、メイン会場の様子です。朝の8時半から多くのsuresmile ドクター、クリニックのスタッフが集まっています。

 

今回のconferenceのキャッチコピーは、

 「Lights(ライトよし!), Camera(カメラよし!), Action(演技スタート)!」

 ではなく、それをもじって「Lights, Camera, Smile!」。映画の街ロスアンゼルスにちなんだコピーなのですね。

 

 メイン会場もショーマンシップに溢れていて、学術的な内容ですがとても楽しい演出です。suresmile_conference_3

 

講演は、Suresmileを提供しているOraMetrix社のCEO、Chuck Abraham から始まりました。Chuck は今後のデジタル矯正の展望を、とてもわかりやすく解説してくれました。

 

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「デジタルテクノロジーの進化は止まらず、従って Suresmile も常に進化し続けなければシステムとしての優位性を維持することはできません。」

 

彼らは、われわれの要望に答えるべく、新しい領域へ常に Suresmile を進化させるように努力を行っていることが実感できました。

 

 

 

ランチタイムは貴重な交流の時間

 

午前の講演が終わり、ランチタイムです。世界各国からドクターが集まり、ランチを一緒に食べながら情報交換を行う、とても有意義な時間です。

 カンファレンスランチタイム

 

写真を撮り忘れてしまったのですが、私の横にはスウェーデンからのドクターが2人座っていたので、お互いの国の状況などをお話しする機会があり、とても刺激になりました。

 

 

 

盟友 Lin 先生の講演に期待が高まります

 

午後の講演で最も人が集まっていたのが、新しくなった3Dプリンターを用いたIDBトレー(矯正装置をより正確に歯に接着することが出来るトレー/ジグ)に関するものです。

3Dプリンターを用いたIDBトレーに関する講演

 

レポートの前編で写真がありましたが、私の盟友でもある Lin 先生が中心となり、プロジェクトを進めてきました。

 

前回のレポート:Suresmile conference 2016 参加レポート【前編】

 

日本橋はやし矯正歯科でもこの新しい技術を積極的に取り入れ、より良い治療を患者様にご提供できるようにしていきたいと思っています。

 

 

 

Gala Dinner は大切な情報交換の場です

 

conference初日の夜は Gala Dinner (ガラディナー:祝宴、特別な席のディナー)です。ここでは素晴らしいドクターである、グレーバー先生と同席させていただきました。

グレーバー先生と林院長

 

このように世界的に著名な先生方と交流を深めることができるのも、Suresmile を基にしたデジタル矯正を日本で導入し、公認のインストラクター・ドクターとして活動できることになったからだとおもいます。

 

もちろん責任の大きさも実感していますが、とてもやりがいのある仕事です。

 

本日のカンファレンスはこれで終了です。明日はIDBトレーに関するハンズオン・セミナーがあります。しっかり勉強し、私のクリニックで取り入れていこうと思います。

Suresmile conferenceに出席する林院長


このレポートは前・後編に分ける予定でしたが、conference の規模が大きく、また非常に濃い内容ですので、3回に分けてお送りしようと思います。

次回は、後編になります。楽しみにお待ちください!

 

前回のレポートはこちらです。

Suresmile conference 2016 参加レポート【前編】

Ed Lin 先生と林院長

Suresmile conference 2016 参加レポート【前編】

みなさんこんにちは。日本橋はやし矯正歯科 院長の林 一夫です。

 Suresmile conference

私のクリニックで行っている3Dデジタル矯正の中心的なシステムのひとつである suresmile 。このシステムの年に一度の学会が、カリフォルニア州ロサンゼルスで開催されました。

 

一年ぶりの conference の参加になりましたが、いろいろなことを学ぶことができ、大変有意義な出張となりました。

 

今回と次回の2回に分けて、 conference のレポートをしたいと思います。

 

 

 

ロスのハイアット リージェンシーで開催されました

suresmileConferenceの会場

 

Conference の会場となったのは、ロサンゼルスの「ハイアット リージェンシー センチュリー プラザ」。1966年に建てられた由緒あるホテルで、2度のグラミー賞の授賞式が行われたことでも知られています。

 

写真右側は宿泊した部屋からの景色。美しいロスの風景を臨むことができました。

 

このホテルは今回の suresmile conference 後に、大規模な改修工事のために一時的に閉鎖されるそうなので、そういう意味でも貴重な体験となりました。

 

 

 

Digital Lab Consultation

 

まず初日には「デジタル・ラボ・コンサルテーション( Digital Lab Consultation )」に参加しました。

 

Digital Lab Consultation会場

 

Suresmile システムは OraMetrix 社が提供する新しいデジタル矯正システムで、その技術は日々進化しています。もちろんユーザー側(私たち矯正歯科医)も、その効率的な使い方や新しい機能をマスターしていかなければなりません。

 

ですので conference では、ソフトウェアの使い方や運用面での問題点などを直接 Digital Lab の技術者とディスカッションする機会が設けられています。

 

写真は、 consultation の様子。

 

consultationの様子

 

写真左奥が、Orametrix の「クオリティ・コントロール・スーパーバイザー( Quality control supervisor )」を勤める Adrian 。

彼は私からのオーダーを担当することが多く、普段はオンライン上でのやり取りを行っていますが、この日は対面で話をします。

 

今回は、3Dモデルのアップデートに関しての不具合を解消、運用上の問題点が解決できました。

 

Adrian とディスカッション

 

このように、技術者とユーザーが直接話をできる機会を設けることで、 OraMetrix は、よりよいサービスを提供することを心がけている企業だということが改めて認識できました。

 

 

ウェルカムパーティで親交を深めます

 

翌日から本格的な講演が始まりますので、この日はウェルカムパーティが行われました。親交のあるドクターたちと久しぶりに話すことができ、とても楽しい時間を過ごせました。

suresmileパーティの様子

 

日本橋はやし矯正歯科の開業祝いのメッセージと素敵な記念品を送ってくれた Ed Lin 先生と久しぶりにお話しすることができました。

 

Ed Lin 先生と林院長

Lin 先生は、アメリカの Green bay で2医院を運営されており、 suresmile システムをとても効率的に運用されています。とても学ぶところが多く、毎回とても勉強になります。


 さて、アメリカの学会は朝早く始まります。明日の最初のセッションは朝の8時30分からです。

時差ボケしてはいられませんので、早めに就寝し明日からのセッションに備えることにしました。続きは次回レポートします。

裏側矯正用のブラケットの装着ジグの試作品1

デジタル矯正での3Dプリンター、活用の最前線!

こんにちは。日本橋はやし矯正歯科 院長の林 一夫です。今回は3Dプリンターについてお話ししたいと思います。

 

日本橋はやし矯正歯科で行っている3Dデジタル矯正において、非常に有効なツールである「3Dプリンター」。様々な業界での活用法がニュースの話題にもよく取り上げられていますが、デジタル矯正ではいち早くこの画期的な機材を取り入れ、矯正臨床に応用してきました。

 

最近では特に、非常に重要な役割を担っており、デジタル矯正にはなくてはならないシステムが増えてきています。それでは、いくつか見ていきましょう。

 

 

 

セットアップモデル(矯正治療後の歯の移動の予測モデル)の作製

 

矯正治療では、従来より石膏模型を使って歯の移動の予測モデルを作製し、患者さんに説明用として使ってきました。

しかしこれは元の石膏模型を分割し、歯を1本1本手作業で並べるという、とても時間と労力が必要な作業なのです。

 

この作業の負担を減らし、なおかつより正確な予測モデルを作成するため、デジタル矯正治療ではこのセットアップの作業を完全にデジタル化。

最終的な予測モデルを3Dプリンターでプリントすることが可能となりました。

 

▼3Dプリンターで出力された歯の移動のセットアップモデル。

3Dプリンターで出力された歯の移動の予測モデル

 

 

3Dプリンターでプリントされた予測モデルを用いた矯正装置装着用ジグの作製

 

矯正治療では、歯に矯正装置(ブラケットと呼ばれています)を接着して、ワイヤーをその装置にセットして歯を動かしていきます。ですので、この矯正装置がより正確な位置に接着できるかどうかがとても大切になります。

 

特に裏側矯正ではブラケットの位置づけが非常に大切で、その後の治療の進み具合を左右することもあります。

 

日本橋はやし矯正歯科で行っているデジタル矯正では、ロボットが屈曲した高精度カスタムワイヤーを用いています。

このカスタムワイヤーがブラケットの位置的なエラーを補正し、より良い位置に歯を動かすことが可能なのですが、もちろん、元々ブラケットがちゃんと適切な位置に着いているにこしたことはありません。

 

▼裏側矯正で用いるブラケット装着用のジグ。

裏側矯正で用いるブラケット装着用のジグ

このジグを使うことによって、より正確な位置にブラケットを接着することが可能になりました。

 

現在のところ、裏側矯正に用いるブラケット接着用のジグは、3Dプリントされた予測モデル上で、歯科技工士が手作業でつくることが多いです。こちらの写真のジグも、技工士さんが手作業で作製したものです。

 

 

 

ブラケット装着用のジグを直接3Dプリンターで作製!!

 

この方法が現在のところ、最も効率よく、より正確な位置にブラケットを接着することができます。しかし、現段階で実用化されているのは表側矯正の場合のみです。

 

▼左がソフトウェア上で設計された表側矯正に用いる装置の接着用のジグ、右が実際にプリントされたジグ。ソフトウェア上で設計された表側矯正に用いる装置の接着用のジグと実際にプリントされたジグ

左の画像データを直接3Dプリンターで出力し、プリントされたものがジグになります。シンプルな工程ですが、非常に精度の高いものが完成します。

 

 

裏側矯正用のジグのプロトタイプの試作

 

日本橋はやし矯正歯科で運用しているデジタル矯正は、常に進化を続けています。

現時点で実用化されているのは表側矯正用だけですが、もちろん裏側矯正用も実用化を目指して開発を続けています。

 

私は、アメリカ発のデジタル矯正システムであるsuresmileのインストラクターを務めています。ですのでsuresmileの新しいサービスやソフトウェアの機能追加に関して、試作品の試用を行ったり、ソフトウェアのベータ版をリリース前に使う機会があります。

 

▼私が製作に初期段階から協力した裏側矯正用のブラケットの装着ジグの試作品。

裏側矯正用のブラケットの装着ジグの試作品1

裏側矯正用のブラケットの装着ジグの試作品2

このように裏側矯正でも、直接ジグを3Dプリンターでプリントすることができるようになるのはもうすぐです!!

ここからデザインの変更はあるかと思いますが、最終的にはかなり完成度の高いジグがリリースされるでしょう。とても楽しみです。

 


 

いかがでしたでしょうか?
新しい3Dプリンターは、デジタル矯正治療をより進化させ、より良い治療結果を患者様に提供することができる画期的なテクノロジーです。

 

日本橋はやし矯正歯科は、これからも新しいテクノジーを用いながら、より良い矯正治療を患者様に提供すべく努力して参ります。

側貌(横顔)の術後シミュレーション

こんにちは。日本橋はやし矯正歯科 院長の林 一夫です。今回は、新しいデジタルテクノロジーを用いた、側貌(横顔)の術後シミュレーションについてお話したいと思います。

 

 

 

口唇閉鎖不全で、梅干状隆起が発現

 

矯正治療を検討されている患者さんには、口元が出ていることを気にされている方が多くいらっしゃいます。

 

このような患者様は、口が閉じにくいという症状を合わせて持っている場合が多いです。口唇閉鎖不全と表現されることもあります。

無理に口を閉じようとして梅干状の隆起がオトガイ部に発現し、さらに口元の突出感が目立ってしまっているのが特徴のひとつです。

 まずは口唇閉鎖不全の患者様の横顔と正面の写真をご覧ください。

 

▼ここが「梅干状隆起」の部分です。

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▼まるで梅干のように見えるのでこう呼ばれます。sokubouyosoku2_m

 

程度にもよりますが、出ている口元を下げるには一般的に

  • 歯を抜く
  • そのスペースを利用して前歯を奥に引っ込める

ということで、口元の突出感を改善することができる場合が多いです。もちろん場合によっては健康な歯を抜くということもあります。

そうなると矯正科医がいかに必要だと考えていても、患者様にとっては大きな心理的抵抗がある場合があります。

 

 

側貌(横顔)シミュレーションの方法

 

私は歯を抜くことによってどれだけ改善されるのか、より分かりやすい視覚的なシミュレーションを行うことができば、患者様と矯正科医との治療目標に対する認識の差を排除できると考えています。

それでは、この患者様を例に、どのようなステップで側貌(横顔)のシミュレーションを行うのか、説明していきたいと思います。

 

▼まず、側面頭部エックス線写真(側面セファロ)を用いて分析を行います。
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▼次に、横顔の写真とトレース図(分析に用いた線)を重ね合わせます。

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▼次に、前歯を後ろに下げるシミュレーションを行います。

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このシミュレーションでは、上下の前歯を7mmほど後退させています。唇の位置も、歯の移動に伴い後ろに後退します。また、梅干状の隆起も改善された状態を予測しました。

 

▼そして、次の写真が最終的にシミュレーションされた横顔になります。

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いかがでしょうか? 上下の前歯を後ろに下げることで、口元の突出した感じが改善され、よりバランスの良い側貌(横顔)が得られることがわかります。

 

 

 

予測は予測であって、結果ではない!

このように視覚的な術後の予測は患者様と矯正科医とのより良い相互理解の助けとなることがお分かりいただけたと思います。

 

しかしながら、このようなシミュレーションには問題点もあります。シミュレーション結果はあくまでも予測であり、結果を保証するものではないと言うことです。

 私もこのようなシミュレーションを患者様にお見せする場合、そのことについてはしっかりと説明しています。

 

患者様のご要望をより正確に把握し、矯正治療にできることの限界を説明しながら、相互に理解する結果を導ける。矯正歯科医はそのための丁寧なコミュニケーションを行うことが必要であると考えています。

 

私が重要視する「コミュニケーション」についてはこちらが分かりやすいので、ぜひご一読ください。
デジタル矯正システムは、患者様との良好な信頼関係にも貢献します