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矯正治療の痛みは耐えられる?痛みの原因と対処方法を紹介

矯正治療の痛みは耐えられる?痛みの原因と対処方法を紹介

歯並びをきれいにする方法で最も効果的なのは矯正装置を使用する方法です。

しかしながら、歯列矯正をしたいけれど「矯正装置は痛い」と聞いて、なかなか勇気を出せない人もいるのではないでしょうか。

この記事では矯正中に生じる痛みについて解説します。痛みが生じる要因や対処方法を紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。

 

矯正中の痛みはどれくらいなのか?

 

矯正中の痛みはどれくらいなのか?

矯正中の痛みについてはネット上では少し大げさに表現されている場合があり「四六時中痛みが続く」「食事ができない」「痛くて眠れない」と書かれているのを見たことがあるかもしれません。

歯列矯正は歯に圧力をかけて動かす治療です。

したがってどうしてもある程度の痛みを伴うのはやむを得ませんが、日常生活に支障を及ぼすものでは決してありません。

 

矯正方法にはワイヤー矯正・インビザラインなどのマウスピース矯正があり、矯正方法の違いによって多少痛さが異なる場合があります。

また、実際にはその痛みには個人差があり、痛みを比較的強く感じる人もいますが、痛みがほとんど気にならないという人もいます。

繰り返しになりますが、矯正治療の技術も発達しており、現在の矯正治療では以前のように耐えられない程の痛みを伴うことは通常ありません。

 

矯正中の痛みの原因は?

 

矯正中の痛みの原因は?

矯正中の痛みの原因としては主に3つの理由が考えられます。

1つ目に「歯の動きによる痛み」、2つ目が「矯正装置による痛み」、そして3つ目が「ものを噛んだ時の歯の痛み」です。

ここからはそれぞれの痛みの原因、対処方法について紹介していきます。

 

歯の動きによる痛みの原因と対処方法

 

歯の動きによる原因と対処方法は以下の3つです。

 

最後まで見れば、歯の動きによる痛みの原因が理解でき、適切な対処方法を知ることができます。
また、鎮痛剤以外の痛みを対処する最新の方法が分かるでしょう。

 

歯が動くことで痛みを感じる原因

 

歯は歯槽骨という骨で支えられており、歯が動くというのはこの歯槽骨内の移動のことを指します。

移動する方向にある骨が吸収してそのスペースに歯が移動し、その後移動してできたスペースに骨が作られるということを繰り返して移動しています。

 

移動する方向にある骨を吸収してスペースを作る初期段階でプロスタグランジンE2という物質が発生しますが、これが、歯が動く時の痛みの原因です。

この痛みは食事などで物を咬んだ時などに、より痛みを感じることがあります。

なかには硬い物が食べづらくなったという経験をされた方もいるようです。

 

しかし以前はそのようなケースも少なくありませんでしたが、現在は大きく改善されています。

また通常この痛みは長期間続くわけではなく、矯正治療が進むにつれて軽減する傾向があります。

 

歯の動きによる痛みはどれくらい続くのか

 

先述のようにこの痛みは長期間続くわけではなく、治療が進むにつれて痛みは軽減されます。

痛みの感じ方は個人差が非常に大きく一概には断定できませんが、一般的には矯正装置を装着してから3時間から6時間ほどで初期段階の痛みを感じ始めます。

初期段階が最も痛みを感じる時期であり、矯正装置装着の翌日から翌々日にかけてピークに達することがほとんどです。

そこから緩和傾向に向かい3日程度するとかなり緩和され、長くても1週間程でほとんど痛みを感じなくなります。

 

矯正治療は基本的に月に1回程度通院して調整を行いますが、この調整を行った後もその都度痛みを感じることがあります。

この痛みも治療が進むにつれて緩和され、通常は3カ月〜半年もすると調整後の痛みも比較的感じにくくなります。

昨今の矯正技術の発達により矯正装置を装着した初期段階から、装置を装着している違和感はあるものの痛みはさほど感じないケースも少なくありません。

もしこの段階で強い痛みを感じる場合は担当医に相談するのが良いでしょう。

 

痛みを和らげる方法は?

 

痛みを和らげる方法としては鎮痛剤を服用する方法があります。

確かに鎮痛剤は効果的で、従来は鎮痛剤を利用することも少なくはありませんでしたが、先述のように現在は矯正治療の技術が発達しており、以前ほど、通常鎮痛剤を飲むほどの痛みを感じることは少なくなっています。

現在は鎮痛剤を服用するのではなく痛みが生じにくい矯正装置を使うことが多い傾向があります。

 

ワイヤー矯正はワイヤーで歯に力を加えて移動させます。

痛みを感じるのはこのワイヤーの力が強すぎることが原因で、この力を弱くすると痛みを緩和させることができます。

矯正治療では50g〜150g程度の弱い力で持続的に圧力をかけることが効果的とされています。

 

昨今ではニッケルチタンワイヤーなどの圧力が緩やかで、かつ持続的に力をかけることができる矯正装置があります。

また細いニッケルチタンワイヤーやレスポンドワイヤーを利用すればさらに弱い力で矯正することが可能です。

鎮痛剤は副作用を伴うため、まずは自分にあった矯正装置を選ぶようにし、緊急の際に鎮痛剤を使うようにするのがおすすめです。

 

矯正装置による痛みの原因と対処方法

 

矯正装置による痛みの原因と対処方法は以下の3つです。

 

最後まで見れば、歯の動きによる痛みの原因が理解でき、適切な対処方法を知ることができます。
また、鎮痛剤以外の痛みを対処する最新の方法が分かるでしょう。

 

矯正装置による痛みの原因

 

矯正装置による痛みは主に2つあり、1つが矯正装置を付けた時、交換した時に発生する痛みです。

先述のように歯に圧力がかかるために感じる痛みで時間が経つと共に痛みは緩和方向に向かいます。これはワイヤー矯正とマウスピース矯正どちらでも起こります。

 

もう1つが粘膜や舌に矯正装置があたることで生じる痛みです。

ワイヤーの装置が当たって傷がつく、またはそれが原因で発生する口内炎などで痛みが生じます。

またワイヤーが粘膜に突き刺さって痛みが生じる場合もあります。

 

矯正装置による痛みはどれくらい続くのか

 

矯正装置による痛みは、装置を付けた時をピークに1日かけて緩和に向かい、通常は2〜3日で痛みは感じなくなります。

矯正装置は月に1度交換が必要で、その際に痛みを感じますが、治療が進むにつれてその都度の痛みは緩和されていきます。

 

痛みを和らげる方法は?

 

●粘膜に当たって痛い時

 

ワイヤーが粘膜に当たることで痛みを感じてしまうのは、硬くて尖っている部分で粘膜を傷つけてしまうことが原因です。

したがって対処法は痛みが生じる原因となっているブラケットなどの矯正装置の硬くて尖っている箇所を覆うことです。

 

このような矯正治療中のワイヤーの接触による痛みに対処するために、医療用に開発されたものがあります。

素材にはいくつかの種類があり、主に使用されるのは「医療用ワックス」「医療用シリコン」「デュラシール」「エバダイン」でそれぞれ特徴が異なるためそれぞれのケースに応じて使い分けられます。

 

最も一般的に使用されるのは「医療用ワックス」です。

口の中を乾燥させた後、小さくしたワックスでブラケットを覆って使用します。

非常に軟らかく痛みの軽減効果が高いのが特徴です。

水分に非常に弱いため、飲食を繰り返すとすぐにとれてしまう難点があります。

 

「医療用シリコン」はワックスの「取れやすい」という弱点を補っている点が特徴です。

ワックスよりは若干硬くなりますが取れるたびに付け治すのが面倒な方にはおすすめです。

「デュラシール」と「エバダイン」は本来虫歯治療中の仮封剤として主に使用されるもので、シリコンやワックスと比較して非常に耐久性が良いのがメリットです。

耐久性が良い反面一度つけると取りづらいため、重度の症状の緩和に用いられます。

 

●ワイヤーが当たって痛い時

 

ワイヤーが当たってしまうのは矯正治療中、歯が動くことでワイヤーが後ろから徐々に出てきてしまうことが原因である場合が多いです。

特に治療の初期段階に起こる事象です。

僅かに出ているようであれば前述の「医療用シリコン」「医療用ワックス」で該当の部分を覆ってしまうのが良いでしょう。

ある程度の長さがある場合は飛び出ているワイヤーを切ることも可能な場合があります。

自分で切ってしまうことは避けて、必ず担当医に相談するようにしましょう。

 

●矯正装置が舌にあたって痛い時

 

矯正装置が舌にあたって痛い状態は、主に裏側矯正装置で生じる痛みです。

舌の辺縁部は非常に感覚が鋭く、この部分が矯正装置(ブラケット)にあたると、場合によってはかなりの痛みを感じることがあります。

ごく稀ではありますが、痛みに耐えられない場合は表側の矯正装置への変更が必要となるでしょう。

 

裏側矯正装置も徐々に小さくなっており、昔ほどの痛みを感じることは少なくなっています。

まだま多少尖った部分があるため、多少痛みに対する我慢が求められる裏側矯正装置もあります。

 

そのような不快感をできるだけ軽減し、普段の生活のQOLを損なわないようにするため、日本橋はやし矯正歯科では大きさも小さく、不快感の少ない最新の裏側矯正装置を用いています。

 

ものを噛んだ時、歯の痛みの原因と対処方法

 

ものを噛んだ時、歯の痛みの原因と対処方法は以下の3つです。

 

最後まで見れば、歯の動きによる痛みの原因が理解でき、適切な対処方法を知ることができます。
また、鎮痛剤以外の痛みを対処する最新の方法が分かるでしょう。

 

ものを噛んだ時、歯の痛みの原因

 

矯正装置を装着している状態の歯は、歯を移動させるための圧力がかかっており非常に敏感な状態です。

そのため食事などの際に物を噛んだり、上下の歯がぶつかったりした際に痛みを感じる、もしくは痛みが強くなることがあります。

これはワイヤー矯正とマウスピース矯正のいずれの場合にも生じる痛みです。

痛みの度合いや感じ方には個人差があり、強く噛んでもほとんど痛みを感じない人もいます。

痛みを感じる場合でも矯正が進むと慣れて、痛みを感じにくくなるのが一般的です。

 

ものを噛んだ時、歯の痛みの痛みはどれくらい続くのか

 

矯正装置での傷が原因で口内炎ができてしまうこともあります。

個人差はありますが、一般的には口内炎の治癒期間は2週間ほどです。

長引く場合は飲み薬や貼り薬などを服用すると良いでしょう。

 

痛みを和らげる方法は?

 

痛みを和らげる方法としては薬を服用するのが有効です。

口内炎に使用される薬には、殺菌成分・消毒成分・抗炎症成分などが含まれています。

それらの薬を服用することで口腔内の炎症(のどの痛み・腫れ・口内炎など)を鎮めたり、粘膜の修復を助けたりするので効果的です。

また粘膜を保護する作用のあるビタミンB群を食事やビタミン剤で補給することで、症状を軽減できます。

 

しかし症状が口の中全体もしくは、唇や口周辺へも広がっている場合や患部がびらん、潰瘍状態になっている場合などは矯正装置が原因ではなく、他の病気が原因となっている場合も考えられます。

したがって症状によっては早めに医院に確認してもらうのがおすすめです。

 

●噛む力を必要としない食べ物を食べる

 

矯正治療は以前に比べ、その痛みはそれほど大きなものではなくなっています。

それでも装置を付けた初日や治療の初期段階では痛みを感じることもあるでしょう。

その場合の対策としてまず挙げられるのが、噛む力を必要としない柔らかいものを食べる方法です。

矯正装置を付けて間もない頃は歯が敏感になっており、その場合歯が少し触れるだけでも痛みを感じることがあります。

その際はおかゆや麺類などできるだけ歯に負担がかからないよう柔らかいものを食べると良いでしょう。

 

●痛み止めを飲む

 

基本的には現在の矯正治療において耐えられない程の痛みが発生することは稀です。

しかしどうしても痛みが治まらない場合は、鎮痛剤などを飲むと良いでしょう。

あくまでも薬の服用は緊急の場合のみです。

その際は市販の薬ではなく病院から提供されるものを服用するか、市販の薬を代用する場合は医師に相談するようにします。

 

痛みの少ない矯正装置は?

 

痛みの少ない矯正装置の記事は以下の2つです。

 

最後まで見れば、歯の動きによる痛みの原因が理解でき、適切な対処方法を知ることができます。
また、鎮痛剤以外の痛みを対処する最新の方法が分かるでしょう。

 

ワイヤー矯正も痛みが少ないものがある

 

矯正治療における痛みを軽減するには痛みの少ない矯正装置を利用するのが最良の方法です。

矯正治療で最も一般的なのはワイヤー矯正です。ワイヤー矯正は痛みを伴うイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。

 

先述のとおり最近のワイヤー矯正は痛みが少ないものが開発されており、日本橋はやし矯正歯科では「ローフリクションブラケット」と呼ばれる最新のブラケットを裏側矯正と表側矯正で使用しています。

この「ローフリクションブラケット」はワイヤーとの摩擦抵抗が少ない矯正装置を使用することで以前よりも痛みを緩和することができています。

詳しくはご相談ください。

 

マウスピース矯正を選択肢の1つに考える

 

マウスピース矯正を選ぶのも1つの選択肢です。

マウスピースの矯正装置も歯に圧力をかけるため初期段階の痛みや違和感はやむを得ません。

それでもマウスピース矯正はワイヤー矯正よりも痛みを感じにくい傾向があります。

マウスピース矯正は2週間に1度程度の頻度で、定期的にマウスピースを交換します。

1回の交換で歯が移動する距離は約0.25mmです。したがって同じ期間、矯正の力をかけた場合、ワイヤー矯正よりも歯を移動させる距離が少し短いため圧力が弱く痛みを感じにくい仕様になっています。

また口の中で装置が当たる懸念も少なく、歯茎や粘膜を傷つける恐れもありません。

ただし歯の状態によってはマウスピース矯正が適用できない場合もあります。

 

相談しやすいクリニックを選ぼう

 

矯正治療は以前に比べて格段に利用しやすくなっています。しかし痛みの感じ方には個人差があるため、適宜医師への相談が必要です。

歯並びの形状は個人差があり、それに伴い治療法も変わるため、矯正を始める前は初回のカウンセリングを行います。

また矯正治療は長期間にわたって行われる治療です。

治療の段階で突発的な痛みを感じる可能性もあります。その際は我慢せずに担当医に相談し適切な治療をしてもらう必要があります。

状況に応じて適宜対応してもらえるように相談しやすいクリニックを選ぶようにしましょう。

 

歯科矯正なら日本橋はやし矯正歯科にお問い合わせください

 

矯正装置による痛みの原因と対処方法は以下の3つです。

日本橋はやし矯正歯科の診療風景1 写真は日本橋はやし矯正歯科の診療風景です(院長:林 一夫)。

写真は日本橋はやし矯正歯科の診療風景です。認定歯科衛生士が多く在籍しています。

 

歯並びや噛み合わせは見た目の印象だけでなく、咀嚼機能の問題、虫歯や歯周病のリスクなど健康問題にも大きく影響します。

また歯並びは個人差が非常に大きく、それに伴い歯並びの悩みも人それぞれです。

これらの悩みを解消するには高度な知識、経験、および技術が要求されます。

日本橋はやし矯正歯科はそのような悩み、ほぼ全ての症状に対応できる矯正専門歯科医院です。歯科矯正を検討しているなら日本橋はやし矯正歯科にお問い合わせください。

2023年1月より日曜日も診療日となります!

こんにちは。日本橋はやし矯正歯科スタッフです。

 

平日お仕事等でお忙しい方が「土曜日に予約が取りづらい」というご意見を取り入れ、当院は2023年1月より、一部日曜日も診療日となります。(通常診療:毎月第二日曜日と第四日曜日)※

 

より患者さまに便利なクリニックになるよう、診療日を増やして診療を受けていただきやすい体制にいたしました。

 

これからも患者さまにより一層寄り添った診療ができるクリニックを目指してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします!

 

※第二・第四日曜日以外の日曜日は休診日となります

すきっ歯 原因

【専門家監修】すきっ歯の7つの原因・予防法を解説!治療方法や事例も紹介

歯並びや歯の着色など、歯の状態に悩んでいる方は少なくありません。

すきっ歯は、歯並びの悩みの一つで、子どもから大人まで幅広い年齢層の方がコンプレックスを感じています。

 

すきっ歯が気になる方は、歯科医院の矯正治療で歯並びを整えることが可能です。

さまざまな治療方法があるため、医師と相談しながら自分に合った方法を選択しましょう。

 

本記事では、すきっ歯の原因とリスク、予防方法と治療方法について解説します。

すきっ歯治療の事例も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

 

すきっ歯とは

 

すきっ歯とは、歯と歯の間に自然に隙間ができた状態です。

すきっ歯は俗称であり、歯科医院では「空隙歯列(くうげきしれつ)」と説明されることもあります。

上の前歯の間に隙間がある場合の呼び方は、「正中離開(せいちゅうりかい)」です。

 

すきっ歯は歯列不正と同じ分類と認識されることが多く、日本では見た目が悪いと感じる方が多いです。

 

すきっ歯になる7つの原因

 

顔全体のすきっ歯イメージ男性 すきっ歯詳細イメージ男性
顔全体のすきっ歯イメージ女性 すきっ歯詳細イメージ女性

 

すきっ歯の原因には、先天性の原因と後天性の原因の2種類があります。

先天性の原因と後天性の原因の具体例は、下記のとおりです。

 

先天性の原因 後天性の原因
・遺伝的に歯が小さい
・歯の本数が少ないまたは多い
・上唇小帯の付着異常
・舌や唇の癖
・歯周病
・歯ぎしり
・抜歯の影響

 

 

ここからは、すきっ歯になる主な原因について詳しく解説します。

 

歯が小さい

 

遺伝的に歯が小さい方は、歯と歯の間に隙間が空きやすくなります。

顎が大きくて歯が小さいなど、顎のサイズと歯の大きさのバランスが取れていないことも、すきっ歯になる原因の一つです。

また歯の形が悪い場合もすきっ歯になりやすいです。

 

乳歯が生えている子どもの頃は、永久歯が生えてくるスペースを確保するために歯と歯の間に隙間が空いています。

しかし永久歯が生えた後、次第に隙間が埋まるケースがほとんどです。

 

歯の本数が少ない/多い

 

成人の歯は上下合わせて28本です。通常より歯の本数が少ない方は、すきっ歯になりやすい傾向があります。

生えるはずの歯が歯肉や顎の骨に埋まっている場合、生えてくるはずだったスペースが空いてすきっ歯になるのです。

 

また、通常より歯の本数が多い方もすきっ歯になる可能性があります。

過剰歯が上の前歯の間にある場合、過剰歯に押されて前歯に隙間ができます。過剰歯は歯茎から出ていないこともあるため、レントゲンによる検査が必要です。

 

上唇小帯の付着異常

 

すきっ歯の原因の一つに、先天性の上唇小帯の付着異常があります。

上唇小帯とは、上唇の裏側にある上の前歯の歯茎につながっている靭帯です。

歯茎に付着する位置や筋の太さには、個人差があります。

 

上唇小帯が歯の根元近くまで伸びていると、前歯同士に間が空いてすきっ歯になりやすいです。

歯並びに悪影響があれば、上唇小帯の切除が必要となる場合もあります。

 

舌や唇の癖

 

「舌先を前歯の裏に押しあてる」「下唇を噛む」など舌や唇の癖がある方は、すきっ歯になる可能性が高くなるため注意が必要です。

 

日常的に舌先で前歯の裏を押していると、前歯が前方に倒れて歯と歯の間に隙間ができやすくなります。

また、下唇を噛んだり指しゃぶりをしたりすると、上の前歯が外側に押し出されてすきっ歯の原因となります。

すきっ歯の治療を受ける場合は、元の状態に戻らないように、日常的に意識して舌や唇の癖を直しておきましょう。

 

歯周病

 

歯周病になると、歯を支える骨が脆くなり歯が動きやすくなります。

歯周病は、歯と歯茎の隙間に細菌が入ることで炎症が起きる病気です。

歯周病が進行すると、歯がぐらついて抜け落ちることもあります。

 

歯周病の原因は、歯周ポケット(歯と歯ぐきの間の溝)にプラークと呼ばれる歯垢がたまり、プラークの細菌により歯肉が炎症を起こし溝が深くなることです。

歯周病を防ぐには、歯周ポケットが深くならないように日頃から丁寧な歯磨きを心がけましょう。

歯茎は加齢と共に下がるため、歯茎の状態に合わせて磨き残しがないように注意が必要です。

 

歯ぎしり

 

すきっ歯の原因には、歯ぎしりも挙げられます。起きている間だけでなく寝ている間にも無意識で歯ぎしりをする方もいます。

 

歯ぎしりは、長い間歯に強い圧力が掛かることが特徴です。

歯の摩耗・歯肉炎・歯周炎を引き起こす場合があり、歯茎にダメージが蓄積されると、歯のぐらつきや歯と歯の間の隙間ができやすくなります。

 

歯ぎしりをしているかどうかは、家族に確認してもらったり歯科医院で歯の状態をチェックしてもらったりすると分かります。

歯ぎしりを改善するには、ストレスや噛み合わせの悪さなど、歯ぎしりの原因となっている問題の解決が必要です。

 

抜歯の影響

 

歯列矯正には、抜歯を伴う方法もあります。

歯列矯正の抜歯は、歯並びを整えるためにスペースを空ける目的で行われます。抜歯により空いたスペースに歯が移動することで、歯並びが整う仕組みです。

ただし、抜歯したスペースにうまく歯を移動できなかった場合は、隙間ができてしまいます。

 

さらに、歯列矯正後に後戻りが起こり、すきっ歯になるケースもあります。

歯列矯正で歯並びを整える場合は、矯正計画をしっかりと提示してくれる信頼できる歯科医院を選びましょう。

 

すきっ歯による問題やリスクとは?

 

すきっ歯による問題やリスクは、下記のとおりです。

  • 見た目や印象が悪くなる
  • 虫歯や歯周病のリスクが高まる
  • 前歯で食べ物が咬み切れなくなる
  • 空気が隙間から漏れてしまい発音障害を引き起こす
  • 顎関節症など他の問題につながる

すきっ歯による問題として、見た目の印象が良くないだけと考える方は多いです。

しかしそれ以外にも、すきっ歯は日常生活に支障をきたしたり体調に悪影響を与えたりする可能性があります。

 

すきっ歯が気になっている方や噛み合わせの悪さを感じている方は、そのままにせずに歯科医院に相談してみましょう。

 

すきっ歯を矯正するなら早い方が良い

 

すきっ歯の矯正は、できるだけ早いうちに始めることがポイントです。

治療方法によるものの、すきっ歯の治療には1~3年掛かります。

歯並びの悩みを早く解決したい場合は、一度歯科医院で診てもらいましょう。

 

子どものすきっ歯を矯正する場合は、上の前歯が永久歯に生え変わる7歳以降が適しています。

子どもの歯や骨は成長が途中であるため、大人より歯を動かしやすいためです。

歯並びが気になる場合は、歯科医院で経過を診てもらいながら矯正のタイミングを検討しましょう。

 

すきっ歯の治療方法3選

 

治療前 治療後(予測モデル)
すきっ歯の治療前 すきっ歯の治療後

すきっ歯の主な治療方法は、下記の3つです。

ワイヤー矯正は2種類あり、ワイヤーを取り付ける位置や矯正完了までの期間に違いがあります。

アライナー矯正は、ワイヤーを使わずにマウスピースを装着して治療を行う方法です。

 

すきっ歯の治療を行うにあたり、まずはそれぞれの治療方法の特徴について理解を深めておきましょう。

 

ワイヤー矯正(表側)

 

ワイヤー矯正(表側)は、歯の表側に取り付けたブラケットと呼ばれる矯正装置にワイヤーを通して行う治療方法です。

ワイヤーでゆっくりと歯に負荷を掛けて、歯並びを整えます。

 

ワイヤー矯正(表側)ですきっ歯を治療するメリットは、次のとおりです。

  • 裏側矯正に比べて金額が安い
  • 舌の動きを邪魔しない

ただし、歯の表側に矯正装置やワイヤーを取り付けるため、口元に厚みが出たり笑うと矯正装置が見えたり見た目に影響があります。

また、食べたものが引っ掛かりやすいため、食後は矯正装置に食べ物が詰まっていないか鏡でチェックするとよいでしょう。

 

ワイヤー矯正(表側)に掛かる金額と治療期間目安は、下記のとおりです。

  • 金額 60~100万円
  • 治療期間 1~3年程度

費用を抑えつつ矯正装置を使ったすきっ歯治療を行うなら、ワイヤー矯正(表側)がおすすめです。

目立ちにくい矯正装置やワイヤーを選ぶ場合は、金額がやや高くなります。

 

ワイヤー矯正(表側)について詳しく見る

 

ワイヤー矯正(裏側)

 

ワイヤー矯正(裏側)は、表側矯正と同様にワイヤーを使った治療方法です。

表側矯正とは異なり、歯の裏側に矯正装置とワイヤーを取り付けます。

ワイヤー矯正(裏側)ですきっ歯を治療するメリットは、次のとおりです。

  • 見た目への影響が少ない
  • 口が閉じやすく口元に厚みが出ない
  • 唾液による自浄作用を保ちやすい

ただし、矯正装置の違和感が強くなりやすいため、治療初期に発音や滑舌に支障が出る場合があります。

ワイヤー矯正(裏側)に掛かる金額と治療期間目安は、下記のとおりです。

  • 金額 120~150万円
  • 治療期間 2~3年程度

矯正装置やワイヤーを歯の裏側に取り付けるには、表側矯正より手間が掛かります。表側矯正に比べると見た目への影響が少ないものの、治療に掛かる金額は割高です。

 

ワイヤー矯正(裏側)について詳しく見る

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)では、マウスピースを装着して歯並びを整えます。

歯の型取りをしてマウスピースを作り、経過に合わせてマウスピースの形を変えて少しずつ歯並びを整えることが特徴です。

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)ですきっ歯を治療するメリットは、次のとおりです。

  • 治療中の痛みが比較的少ない
  • ホワイトニングと併用できる場合がある(医師との相談が必要)
  • お手入れしやすく虫歯になりにくい

治療後は、歯が元の状態に戻らないように保定装置を装着します。

整えた歯並びを維持できるように、治療計画に沿って最後までしっかり治療を続けることが大切です。

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)に掛かる金額と治療期間目安は、下記のとおりです。

  • 金額 30~100万円
  • 治療期間 2~2年半程度

前歯だけの部分矯正の場合は、10~80万円程度で矯正が可能です。ただし、歯の状態によっては、部分矯正が適さない場合も多くあります。

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)について詳しく見る

 

すきっ歯治療の事例紹介

 

すきっ歯の治療を受ける方の中には、「どれくらいの期間を要するか」「治療の総額はどれくらいになるか」などさまざまな疑問・不安を持つ方もいます。

安心してすきっ歯の治療を始めるには、事例を参考に実際の治療の流れについてイメージしておくことがポイントです。

 

ここでは、実際のすきっ歯治療の事例を2つ紹介します。

3Dデジタル裏側矯正で治療

治療前 治療後(予測モデル)
3Dデジタル裏側矯正のすきっ歯治療前事例 3Dデジタル裏側矯正のすきっ歯治療後事例

3Dデジタル矯正は、3Dスキャン画像から口腔モデルを作成し、治療のシミュレーションができる治療方法です。骨の内部などの症状を的確に診断できます。

 

3Dデジタル裏側矯正の治療例は、下記のとおりです。

 

症状 上の歯(前から2番目)が小さい
治療方法 (1)3Dスキャン画像から口腔モデルを作成
(2)治療のシミュレーション、治療計画の決定
(3)矯正用カスタムワイヤーの作成
(4)歯の裏側に矯正装置とワイヤーを装着
治療期間  8カ月

 

3Dデジタル裏側矯正で治療を行う場合、すきっ歯の治療開始から良好な状態になるまでの期間を大幅に短縮できます。

 

まとめ

 

参考論文

https://www.ajodo.org/article/S0889-5406(20)30498-4/fulltext

 

すきっ歯の見た目に対する影響はいろいろ研究されています。

この論文では、矯正を行う方が、かぶせ物を用いた治療よりも効果的で、笑顔の改善にも良い効果があることが示されています。

 

すきっ歯は、先天的な原因でなければ習慣的な癖を改善することで予防できます。

すきっ歯をそのままにしておくと、虫歯や歯周病などのリスクが高まるため、早期に治療を行うのがおすすめです。

大人に比べると、子どもの歯は動きやすいため、治療期間が短くて済む傾向があります。

 

すきっ歯の治療に掛かる金額や期間は、治療方法によって大きく変わります。

歯や顎の状態によって選べる治療方法も異なるため、まずは歯科医院での診察が必要です。

 

当院では、3Dデジタル矯正による矯正治療を行っています。

デジタル技術を用いたカウンセリングもお受けいただけますので、歯並びに悩んでいる方は、お気軽にご相談ください。

 

部分矯正について

【前歯がコンプレックス】部分矯正で前歯だけの矯正ができるのか?専門家が解説

部分矯正で前歯だけの矯正ができるのか?

気になる部分だけをピンポイントに矯正する「部分矯正」は、全体矯正よりも短期間かつ低価格でできる場合がありますが、適用範囲が非常に狭く、しっかりとした計画を基にした治療目標に沿って治療を進めなければ失敗のリスクが非常に高まります。

 

またネットなどで「部分矯正は治療できる人が限られる」という記事を見たことはありませんか?そこで今回は、前歯だけの矯正ができるケースを紹介します。

さらに、矯正方法やかかる期間・費用についても解説しますので、あわせて参考にしてみてください。

 

「部分矯正」をすれば前歯だけ矯正できるのか?

 

部分矯正とは気になる部分のみを整える治療法です。

全体の歯並びを整える全体矯正とは異なり、気になる部分だけをピンポイントに矯正できる手軽な矯正治療と考えている人が多いですが、そこには大きなリスクが存在しています。

 

しっかりとした診断と治療方針に沿って部分矯正が行えると判断された場合であれば、全体矯正よりも比較的短期間で終えられ、また費用もある程度抑えることが出来ます。

 

ここで、全体矯正と部分矯正の治療にかかる期間・費用を把握しておきましょう。

 

全体矯正 部分矯正
治療方法 ワイヤー矯正(表側・裏側)、マウスピース ワイヤー矯正(表側・裏側)、マウスピース
治療期間 1~3年 5カ月~1年半
おおよその費用 60~150万円 20~70万円

参照URL:https://we-smile.jp/blogs/archives/696

 

適切な診断により治療対象であると判断されたのであれば、全体矯正よりも部分矯正のほうが短期間であり、費用も少なくすみます。

前歯だけ矯正したい人にとっては部分矯正のほうが魅力的に感じることもあるかもしれません。

 

繰り返しになりますが、部分矯正は適用範囲が非常に狭く、しっかりとした計画を基にした治療目標に沿って治療を進めなければ失敗のリスクが非常に高まります。

 

前歯だけ矯正するメリットはあるのか??

 

基本的に前歯部だけを部分的に矯正するメリットはありません。

部分矯正(前歯だけの矯正)のメリットが仮にあるとすると、治療期間が短く済むことです。
適切な診断により部分矯正の治療対象であると判断されたのであれば、全体矯正よりも治療期間が短く済みます。

 

前歯だけ矯正するデメリット

 

前歯だけ矯正するデメリットは、全体矯正と比較して非常に妥協した治療目標になってしまうという事です。

部分矯正は一部分だけの調整に留まるので、矯正の専門知識を持った専門の歯科医師でないと、部分矯正なりのバランスを考慮した計画を立てることが出来ず、必ずと言っていいほど失敗します。

 

部分矯正での治療が可能かどうか、どうかしっかりと考えた上で、またいくつかのクリニックでカウンセリングを受けた上で判断していただきたいともいます。

 

 

実際は前歯だけの矯正ができない場合がほとんど。仮に部分矯正ができるケースとは?

 

部分矯正ができるケースとは?

 

前歯だけの矯正ができるケースは、基本的にはかなり軽度な症状に限られます。前歯だけの矯正ができる主なケースは次のとおりです。

軽度の凸凹の治療のみ!!

最終的には医師が判断しますが、経験の少ない歯科医師は間違った判断をすることが多く、結果的に部分矯正で失敗してしまいます。

 

軽度乱杭歯

 

「乱杭歯(らんぐいば)」とは叢生(そうせい)の一種で、隣の歯と重なったり凸凹したりしている状態のことです。

歯磨きがしづらいため、虫歯や歯周病になりやすく、ひどいときには肩こりや顔のゆがみにつながる恐れもあります。

放置すればさらに症状が悪化する可能性があるので、早めの治療がおすすめです。

部分矯正ができるかどうかは専門の歯科医師によって判断してもらう必要があります。

 

まとめ

 

部分矯正について

最近、マウスピース矯正などで部分矯正を積極的に広告している歯科医院や特定の矯正システムがありますが、ほとんどの場合、失敗しています。

部分矯正ではしっかりした矯正治療が受けられないことを覚えておいていただきたいと思います。

 

低価格や極端に短い治療期間を宣伝しているクリニックは患者を欺き、クリニックの利益だけを考えた非常に悪質な治療を行っています。

どうか適切な判断を行い、正しい矯正治療を受けていただきたいと思います。

 

日本橋はやし矯正歯科は、豊富な経験と知識を持った矯正専門クリニックです。日本橋はやし矯正歯科で治療を行うことは、大切なご自身の歯を治療する場合の最適な選択です。

 

マウスピース矯正とワイヤー矯正

アライナー矯正(マウスピース矯正)とワイヤー矯正の違い-6選

矯正治療を検討している人の中には、矯正中に装着するワイヤーが目立つことが気になるという人もいるのではないでしょうか。

最近では、従来のワイヤー矯正治療だけでなく透明で目立たないアライナー矯正(マウスピース矯正)を選択する人も増えています。

 

この記事では、アライナー矯正(マウスピース矯正)とワイヤー矯正の違い、アライナー矯正の治療の流れや注意点などを解説します。

矯正治療を検討している人はぜひ参考にしてください。

 

 

 

アライナー矯正とは

アライナー矯正は透明なマウスピース状の装置を付けて矯正する方法なので、マウスピース矯正とも言われています。

従来のワイヤー矯正と比較して周りに矯正治療をしていることが分かりにくいことが特徴です。

また、ワイヤーに食べ物が引っかかるなどの心配もないため、不快感や異物感もおさえられます。

 

しかし、アライナー矯正(マウスピース矯正)は、全ての歯並びに効果的というわけではありません。

自分の歯並びがアライナー矯正の治療に適しているかを歯科医師に確認しておく必要があります。

 

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)とワイヤー矯正との違い

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)とワイヤー矯正は見た目や痛みなどいくつかの違いがあります。

アライナー矯正とワイヤー矯正の主な違いは以下の通りです。

 

アライナー矯正 ワイヤー矯正
見た目 装置が透明であるため目立たない 表側矯正は装置が目立つが裏側矯正であれば見えない
痛み 比較的少ない 最新のデジタル矯正の場合は比較的少ない
メンテナンス性 アライナーを取り外しできるためメンテナンスしやすい 装置の取り外しができないため歯みがきをしっかり行う必要がある

治療費の目安
※クリニックによっても異なります

70~110万円程度(全体的に矯正するケース)
50万円程度(部分的に矯正するケース)
100万程度(表側)
140万円程度(裏側)
治療期間の目安
※歯並びの症状によっても異なります
 1~2年程度(全体的に矯正するケース)
6カ月~1年6カ月程度(部分的に矯正するケース)
1~3年程度(表側・裏側共通)
適応できる範囲 歯並びの症状や骨格によっては適応できないケースもある デジタル矯正ではほぼすべての症例に対応可能

それぞれのメリット・デメリットについては、次項で詳しく解説します。

 

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)のメリット

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)の大きなメリットとして装置が目立ちにくいことが挙げられます。

人前に出る仕事や矯正治療をしていることを周りに気づかれたくないという人でも安心です。

 

衛生的で痛みが比較的少ないことや金属アレルギーの人でも安心して治療できることもメリットです。

取り外しができるアライナー(マウスピース)は、歯みがきをしやすいため虫歯や歯周炎になりにくいでしょう。ワイヤー矯正よりも装着時の痛みや異物感も比較的少ないです。

 

また、装置の材料には金属が含まれていないため、金属アレルギーが心配な人でも安心して矯正治療を進められます。

 

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)のデメリット

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)の主なデメリットとして自分自身で装着時間を管理しなければならないことが挙げられます。

アライナー(マウスピース)を装着する時間は1日あたり22時間以上が好ましいです。

装着時間が足りないとしっかり歯を動かせないため充分な効果が得られません。

たとえ違和感があっても、必要以上に取り外さないように注意が必要です。

 

また、アライナー矯正(マウスピース矯正)はどんな歯並びでも対応できるわけではありません。

たとえば、抜歯が必要な矯正治療や前歯の重なりが大きすぎる歯並びなどは不得意です。

アライナー矯正(マウスピース矯正)が自分の歯並びに適しているのかを確認する必要があります。

 

 

ワイヤー矯正のメリット

 

基本的にどんな歯並びでも適応できることがワイヤー矯正の大きなメリットです。

マウスピース矯正では適応できない口元を大きく変える治療でも、ワイヤー矯正ならあきらめずに治療を進められる可能性があります。

 

たとえば、抜歯が必要な矯正治療の場合、抜いた歯の部分の隙間を埋めるために歯を大きく移動させることも可能です。

また、マウスピース矯正よりも歯の移動速度がやや早いため治療期間を短縮できる可能性があります。

 

ワイヤー矯正は従来から行われている矯正方法で、多くの症例があるため安心して治療できることもメリットといえるでしょう。

 

 

ワイヤー矯正のデメリット

 

基本的なワイヤー矯正は、歯の表面に矯正ブラケットを装着するためどうしても矯正装置が目立ちます。

装着していることが分からない裏側矯正もありますが表側矯正よりも比較的割高です。

 

また、ワイヤー矯正は、一本一本の歯にブラケットを装着するためブラケットと歯の隙間などに食べカスが詰まりやすく歯をみがきに時間をかける必要があります。

歯のみがき残しは虫歯になるなど口腔内のトラブルを引き起こす原因となるため注意しましょう。

 

ワイヤー矯正では装置を調整した日から3日間程度は痛みが続くことがあります。その後の痛みは1週間程度で治まります。

 

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)の治療の流れ

アライナー矯正の治療の流れ

アライナー矯正(マウスピース矯正)はどのように進められていくのか気になる人もいるでしょう。

治療の内容や流れは矯正歯科やクリニックによって異なります。ここでは、一般的なアライナー矯正(マウスピース矯正)の流れを紹介します。

 

1.初診・歯科矯正相談

 

まずはクリニックに初回カウンセリングの予約をしましょう。

予約はネット上から可能なクリニックが多いです。

クリニックに来院したら歯科医師による初診を受けます。

日本橋はやし矯正歯科ではカウンセリング時にCT撮影を行いより詳細な診断行っています。

 

口腔内の診察として歯並びやかみ合わせだけでなく、虫歯や歯周病などの問題がないかも確認していきます。

治療方法や費用の目安、歯についての悩みなど気になることがあれば、初診で相談や確認をしておくと安心です。

 

2.精密検査・分析

 

初診を受けて治療することが決まった後、歯科矯正の治療計画を立てるための口腔内の精密検査と分析を行います。

精密検査の主な内容は、顔写真や口腔内の写真、レントゲン写真の撮影などです。

 

初診時よりもさらに詳しく、口腔内の状態や歯の表面、裏側などさまざまな角度から歯並びをチェックしていきます。

精密検査後は検査結果の分析です。

分析はコンピュータによるデータ解析が行われるケースもあります。

歯並びやあごの形などの問題点を見つけてより適切な治療方法を検討していきます。

日本橋はやし矯正歯科では、患者様ごとの3Dモデルを作成し、歯、歯根、骨の情報から最適な治療計画を提案することが出来ます。

 

3.歯科矯正前診断・治療計画

 

精密検査の分析結果を元に、歯並びの症例に適切な治療方法を選択し治療計画を進めていきます。

 

治療計画に同意するとアライナー矯正(マウスピース矯正)を行うための治療計画が発注されます。

治療計画の発注後にキャンセルをした場合、キャンセル料が発生する場合があるため、発注前にしっかりと確認しておくことが大切です。

 

1カ月程度で治療計画が完成します。

その際に完成した治療計画を確認させてもらうと安心です。

治療計画を確認する場合は再診療などの費用がかかることがあります。

しかし、治療計画を確認しておくことで大まかな治療の流れが把握できるため治療に向けての心構えができるでしょう。

 

日本橋はやし矯正歯科では最新のSureSmile Aligner(シュアスマイル・アライナー)と呼ばれるマウスピース矯正システムを用いた治療を行っております。

治療計画の見える化を行い、ゴールを患者様と共有することで安心して治療を受けていただくことが出来ます。

 

4.アライナー(マウスピース)の発注・治療開始

 

治療計画の完成後にアライナー(マウスピース)の発注をします。アライナー(マウスピース)は3-4週間程度でクリニックに届きます。

アライナー(マウスピース)がクリニックに届いたら治療を開始していきます。

 

まずは、動的治療と呼ばれる歯を動かすための治療を行い、歯並びや咬み合わせの改善をしていきます。

1〜2カ月毎に歯科医院やクリニックに通院して歯の動きや矯正装置が適合するかなどの確認を行います。

症例にもよりますが、約1〜2年程度の通院期間を経て治療を行うケースが一般的です。

 

5.保定・メンテナンス

 

歯を動かして歯並びや咬み合わせを改善できたら矯正装置を取り外し、保定やメンテナンスを行います。

アライナー(マウスピース)で理想的な位置に歯を動かしても、何もしないままだと歯が自然に治療前の位置に戻ろうとしてしまいます。

したがって、歯の周りの組織が安定するまで保定装置の装着が必要です。

 

保定装置の装着期間は、初診時の歯並びの症状によって異なりますが、2-3年間程度の保定を行うことが一般的です。

また、保定期間中や保定終了後は3-6カ月毎を目安に歯のメンテナンスを受けるようにしましょう。

 

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)での失敗例

 

矯正装置が目立ちにくくメンテナンスもしやすいアライナー矯正ですが失敗例もあります。

 

前述したようにアライナー矯正(マウスピース矯正)には向かない症状があります。

しかし、担当の歯科医師が適応症状の判断を間違えたり、矯正治療の技術や経験が不足していたりした場合、なかなか歯並びがきれいに治らないといった失敗例も少なくありません。

 

理想的な歯並びにならなかった上に治療費の請求をされた、追加の治療費を請求された、多額のキャンセル利用を請求されたというようなリスクも避ける必要があります。

 

そこで、次項でアライナー矯正でのトラブルを避けるための注意点について解説していきます。

 

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)での注意点

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)に関するトラブルを避けるために注意しておきたいことを解説します。

アライナー矯正(マウスピース矯正)を希望する際は、理想的な歯並びを手に入れるためにも注意点をしっかりと確認しておきましょう。

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)で効果が出るか確認する

 

前述したように、アライナー矯正(マウスピース矯正)では歯の移動が大きい症例には適用が難しい場合があります。

具体的には、著しい前突のある前歯や骨格のずれが大きい症例、ねじれた歯を大きく回転させる必要がある症例などには上手く適用できない可能性があります。

 

また、アライナー矯正(マウスピース矯正)で治療を始めたものの、予定した効果が得られない場合はブラケット装置などに切り替えて治療することになるかもしれません。

 

そうならないためにも、アライナー矯正(マウスピース矯正)を行う前に歯科医師による適切な診断を受け、アライナー矯正(マウスピース矯正)でどの程度の効果が期待できるのかなどをしっかりと確認しておく必要があります。

 

治療計画に納得した上で治療に臨む

 

治療を開始してからのトラブルを防ぐためにも、歯科医師に治療計画を共有してもらい、治療費の内訳やキャンセル時の清算方法、治療によって起こり得るリスクなどを確認しておきましょう。

 

治療を受ける際は、治療に関する確認事項に納得をした上で同意しなければなりません。

治療に関する確認事項は、後から見直せるように口頭だけでなく文書化したものを入手しておくと安心です。

 

また、治療期間中に転勤の可能性が考えられる場合、転院した際の医療費の精算方法についても確認しておくといいでしょう。

 

 

アライナー矯正の症例

アライナー矯正(マウスピース矯正)に適応できる治療にはどのようなものがあるのでしょうか。一般的な症例と治療方法を紹介します。

 

①歯のかみ合わせの不具合

 

正常な歯並びでは上の前歯は下の前歯に覆い被さる状態です。

上下の前歯がぶつかり合っており上の前歯が下の前歯に被さっていない症例もアライナー矯正(マウスピース矯正)を行えます。

この場合、正常な歯並びの人よりも奥歯が傷みやすいため、審美面だけでなく歯の健康のためにも矯正治療が必要です。

 

前歯部だけの治療で改善可能なケースは少なく、ほとんどの日本人の症例では全体矯正での治療が推奨されます。

綿密に設計された治療計画を基に治療を行うことで非抜歯治療であれば治療期間は1-1年半ほどです。

 

治療例


 

症例1:歯の噛み合わせの不具合がある治療例

治療前   1年4か月後
左側から見た写真 左側から見た写真

 

25歳女性です。重度の“出っ歯”と“口ゴボ”の改善をご希望され来院されました。
上顎の小臼歯を2本抜歯して治療を行いました。
抜歯したにも関わらず、治療期間は1年4か月と短い期間で治療を終了することができました。suresmileアライナーの効果がとてもよくわかる症例です。

 

●患者さまプロフィール

25歳女性

 

●治療の概要

アライナー矯正(マウスピース矯正)

 

●治療の期間

1年4か月

 

●治療の料金、費用

カウンセリング料:無料
精密検査料:50,000円(税込️/2022年3月現在)
治療費:1,000,000円(税込️/2022年3月現在)


②すきっ歯

 

すきっ歯は、歯と歯の間に隙間ができている歯並びのことです。

医学的には空隙歯列(くうげきしれつ)と言います。

審美的な問題以外にも歯の隙間に食べ物が挟まることで虫歯や歯周病の原因になる、歯の隙間から空気が漏れて発音しにくいなどのデメリットがあります。

 

すきっ歯でも比較的軽度な症状の場合はアライナー矯正(マウスピース矯正)が可能です。

治療期間は1~2年程度が目安となります。

ただし、歯磨きが不完全な状態で装置を着用すると虫歯や歯周病リスクが高まるため、念入りに歯磨きを行う必要があります。

 

 

まとめ

 

アライナー矯正(マウスピース矯正)を考えている方は、必ず自分の歯の症状がアライナー矯正(マウスピース矯正)が適用できるのかを診察してもらうことが大切です。

矯正をしていることが気づかれにくく、表側のワイヤー矯正に比べて目立ちにくいアライナー矯正できれいな歯並びを目指しましょう。

 

日本橋はやし矯正歯科ではデジタル矯正システムを採用しています。

歯の根本やあごの骨を立体的に映像化し、口腔内の状態をより細かく分析した上で丁寧に矯正治療を行います。

歯の矯正治療を考えている方はぜひご相談ください。

 

また、日本橋はやし矯正歯科では最新のSureSmile Aligner(シュアスマイル・アライナー)と呼ばれるマウスピース矯正システムを用いた治療を行っております。

治療計画の見える化を行い、ゴールを患者様と共有することで安心して治療を受けていただくことが出来ます。