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当院の衛生管理と感染予防の取り組み

こんにちは。日本橋はやし矯正歯科スタッフです。

ブログの更新は久しぶりですが、今後も定期的に更新しますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

院内感染の防止は医療機関の最重要課題

 

新型コロナウイルス感染症が大きな社会問題になっています。

それとともに、改めて衛生管理というものの重要さが再認識されていますね。

 

新興感染症でなくとも院内感染というのは医療機関は常にリスクとしてありますので、徹底的に防がなければいけません。

 

歯科医院にも感染のリスクはあります

 

歯科医院は「病気を持った方が治療のために訪れる」わけではないので感染症のイメージは少ないという方もいらっしゃいます。

 

ですが、歯科治療の器具で歯を削ったり口腔内をお掃除したりする際に水分や粉塵などが空中に飛散しますので、様々な細菌やウイルスが空間に拡散しやすいのです。

 

当院のこれまでの感染予防、衛生管理をご紹介いたします

 

当クリニックは開院以来、院内を清潔に保ち、感染症を予防するための様々な施策を行なっており、その内容をしばしばブログでご紹介してまいりましたので、その記事をこちらにまとめました。

 

当院の感染予防の取り組みをご紹介します

開院当時から変わらない対策です。「直接触らない」というのは衛生管理の基本となります。
また、可能な限りディスポーザブル(使い捨て)にしています。

 

院内清掃の様子をご覧ください!

ユニットやお手洗いなどのお掃除のご説明です。お手洗いは使用ごとに掃除をしますので安心してご利用頂けます。

 

安全な診療への取り組み:新しい医療用洗浄機

治療に使う器具などを洗浄する「医療用洗浄器」のご紹介です。細かなパーツからなる器具が多いので、洗浄力の高いものを使うことが非常に大切です。

 

新しいもの!新アイテムのご紹介です。

お手洗いのペーパータオルホルダーのご紹介です。「そんな些細なもの?」と思われるかもしれませんが、衛生面を考えるとこういうものの形状も重要になってまいります。

 

お手洗いにプラズマクラスター除菌脱臭機を導入しました!

お手洗いの空気をより清潔にするために導入いたしました。

 

現在の衛生管理、感染予防の取り組みについて

 

ここからは現在の当院の取り組みについてまとめさせて頂きますね。

 

アルコールスプレー:手指の消毒に

 

クリニックに来られた方みなさまにお使いいただいているアルコールスプレーです。

 

まずは受付に設置し、すべての方にご利用いただきます。

感染症予防対策のアルコールスプレー

 

すべての診療ユニットやお手洗いに設置し、様々なタイミングで患者様はもちろん、すべてのスタッフも使います。

IMG_2235

 

感染予防に関する厚生労働省の見解(抜粋)

感染を予防するために注意することはありますか。心配な場合には、どのように対応すればよいですか?

まずは、一般的な感染症対策や健康管理を心がけてください。

具体的には、石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒などを行い、できる限り混雑した場所を避けてください。

新型コロナウイルスに関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q11

 

お手洗いは使用ごとにお掃除しています

 

上に紹介した記事「院内清掃の様子をご覧ください!」にもありますが、おトイレは使われる度にお掃除します。

お手洗いにプラズマクラスター除菌脱臭機を導入しました!」にあるように除菌脱臭機も設置しております。

 

トイレに関する厚生労働省の見解(抜粋)

感染者の糞便から感染することがありますか?

糞便中に感染性のあるウイルス粒子は検出されていないとWHO(世界保健機関)から報告されています。

これまで通り通常の手洗いや手指消毒用アルコールでの消毒などを行ってください。

トイレが汚れた場合には、次亜塩素酸ナトリウム(市販されている家庭用漂白剤等はこれにあたります、1,000ppm)、またはアルコール(70%)による清拭をすることを推奨します。

新型コロナウイルスに関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q8

 

高性能空気清浄機でウイルスや塵、ホコリの除去も

 

クリニックの空気清浄機は大規模な医療施設などで使われている「エアロシステム35M」というものを導入しています。

新型コロナウイルスも除去する高性能空気清浄機エアロシステム35M

毎分35㎥の大規模な空気清浄能力を持つ業務用空気清浄装置で、市販されている一般的な空気清浄機の7~10倍の空気清浄能力を誇り、院内の空気を常にクリーンに保っています。

 

花粉や微小粒子状物質(PM2.5)などを除去するパワーはもちろん、細菌やウイルスを除菌して院内全体を清潔に保ってくれます。コロナウイルスの除去も可能と言われています。

 


当クリニックは開院以来、治療の品質と同様に感染症の予防に力を入れ、常に患者様に安心してご来院いただけるようにしております。

今後も、衛生面での取り組みを積極的に行ってまいります。

施策についてはまたこちらのブログで紹介させていただきます。

サージェリーファーストの3Dシミュレーション

サージェリーファーストに力を入れています

(2017年1月23日公開/2020年2月20日更新)

 

みなさまこんにちは。日本橋はやし矯正歯科 院長の林 一夫です。

 

日本橋はやし矯正歯科では、顎変形症などの治療で行う新しい外科的矯正治療 “ サージェリーファースト ” に力を入れています。

 

サージェリーファーストとは、従来のような術前矯正治療を行わずに外科手術を行う方法で、近年発達した新しい治療法です。

 

▼こちらで詳しく説明しています

サージェリーファーストについて | 日本橋はやし矯正歯科

 

 

 

従来法としての外科矯正

 

これまでの顎変形症の手術は、外科手術前の術前矯正治療が必要でした。

この術前矯正治療とは、手術後の骨の位置で歯がかみ合うようにあらかじめ歯を動かし、その歯の位置を基準にして骨の移動を行うというものです。

 

まず手術後によいかみ合わせとなるような歯列を計画し、それに向けて術前矯正を行います。

このため術前矯正中は、本来噛めていた状態から、一時的にだんだんとかみ合わせが悪くなる方向になります。また唇や顎の形も悪化していきます。

 

顎変形症の患者さまの症例

 

実際の症例を元にご説明してまいります。

 

▼こちらが初診の状態です。

 

顎変形症初診の状態

 

 

▼そしてこちらが、術前矯正が終わった段階です。

 

顎変形症術前矯正が終わった状態

 

下顎が出てしまい、かみ合わせが悪くなっていることがお分かりいただけると思います。

この時点で外科手術を行い、咬み合わせと顔貌が改善されますが、ここまでくるのにおよそ2年が必要です。

そしてそこからさらに、数か月から1年間の術後矯正治療を行い、治療が終了します。トータルで3年以上と、かなり治療期間が必要になることが多いです。

 

つまり従来法だと、

  • 治療中、咬み合わせの悪い状態が長く続く
  • 治療期間が長期にわたってしまう

という問題がありました。

 

咬み合わせと見た目の問題が長期間続いてしまう

 

この問題は、咬み合わせと顔貌が悪い状態が長期にわたって続くということでもあり、外科矯正のデメリットでした。

いかに治療中とはいえ、生活の質を損ねかねない、患者様にはとても重大な問題です。

 

それを解決したのがサージェリーファーストです。

 

 

 

サージェリーファースト

 

サージェリーファーストは術前矯正を必要とする従来法とは異なり、まず外科手術を行い、上顎と下顎をよい位置関係に移動させます。

したがって、この時点で顔のバランスが改善します。ただし咬み合わせは悪い状態です。

 

そして、術後に矯正をスタートします。患者様は強く噛めない状態のため、矯正の動的治療によく反応し、従来法に比べて速く歯が移動します。

 

サージェリーファーストの症例です

 

▼こちらはサージェリーファーストを行った患者さまの初診の状態です。

 

サージェリーファーストを行った患者さんの初診の状態

 

 

▼外科手術直後です。

 

サージェリーファーストを行った患者外科手術直後

 

顎の骨は良い位置になったのですが、かみ合わせが悪い状態です。

 

 

▼そして3Dデジタル矯正システムでシミュレーションを行います。

 サージェリーファーストの3Dシミュレーション

 

このシミュレーションで最終的な歯の位置を設定し、正しい位置に歯を動かしていきます。

 

 

▼矯正治療終了時です。

 サージェリーファーストの矯正終了後

 

歯列が綺麗に揃いました。3Dシミュレーションで計画された歯の移動が、高い精度で達成されていることがお分かりいただけると思います。

 

術後矯正を裏側矯正で日常生活をスムーズに

 

また、サージェリーファーストでは術後矯正を裏側矯正で行うことが可能です。

裏側矯正の治療経験が豊富な日本橋はやし矯正歯科では、3Dデジタル矯正でより効率的に術後矯正を裏側から行うことができます。

 

3Dデジタル矯正による裏側矯正について説明いたしました。ぜひ下の記事をお読みください。

3Dデジタル矯正は効率の良い治療と治療期間短縮を実現しました

 

治療期間の大幅な短縮が可能に

 

サージェリーファーストでは、外科術後およそ7か月で治療を終了することができました。

上で説明したように従来法では1年以上かかっていましたので、かなりの治療期間短縮になります。

 

これは、

  • 外科手術後にいくつかの要因が有効に働き、歯の移動自体が早くなる
  • 3Dデジタル矯正と組み合わせることで効率的な治療が可能

などで、治療期間の短縮が実現することができたのです。

 

 

また手術を最初に行うことで輪郭などの見た目の問題が先ず改善されますので、患者様ご自身が治療の効果を実感していただきながら矯正治療を進めていくことができます。

 

サージェリーファーストを行うには高度な技術と経験が必要です。また外科手術を行う外科医にも高度な技術が必要とされます。

 

日本橋はやし矯正歯科では、リラ・クラニオフェイシャル・クリニック(銀座)や東京医科大学八王子医療センターとの連携(チーム医療)により、より高いレベルのサージェリーファーストを提供していますので、ご安心ください。

 

まずはご相談いただければと思います。

 

 

参考サイト

 

サージェリーファースト

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20552809

サージェリーファースト

裏側矯正

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0889540610004579

デジタル矯正

https://www.suresmile.com/en-us/

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25726405


顎顔面矯正の学会で講演を行います

 

*今年4月に韓国で行われる最も大きな規模の顎顔面矯正に関する学会に招待され講演することが決まりました。

 

韓国開催の顎顔面矯正に関する学会

 

これまでの成果を認めて頂いた結果であり、大変名誉に思います。講演の詳細は、このコラムでも紹介したいと思います。

デンツプライシロナの社員研修で特別講義を行いました

こんにちは。日本橋はやし矯正歯科 院長の林 一夫です。

 

今回は、suresmileシステムを提供しているデンツプライシロナの社員研修で特別講義を行いましたのでレポートします。

デンツプライシロナの社員研修セミナー後の集合写真

今年の秋から、デンツプライシロナが本格的に日本でのサービスを提供することになりました。

 

suresmileシステムについてはドクターへの説明をきちんとできるよう、社員の方も私たちと同等に、場合によってはそれ以上に熟知しておかなければなりません。

ですのでこの社員研修では、私が今まで行ってきた活動の報告と、suresmileシステムの基礎および臨床応用に関しての特別講演を行いました。

 

日時は23日月曜日、場所はデンツプライシロナの銀座ショールームに併設されているセミナールームです。

隣には浜離宮恩賜庭園があり、環境が良くとても綺麗な施設でした。

 

デンツプライシロナ株式会社の北本優子社長をはじめ、20名以上の従業員の方にがお集まり下さいました。

みなさん真剣に話を聞いて下さり、質疑応答も活発で積極的で良い手応えを感じました。

非常に有意義な講演を行うことができ、感謝しております。

 

セミナー後の集合者写真です。

デンツプライシロナの社員研修セミナー後の集合写真2

今後はこのデンツプライシロナのメンバーとさらに連携し、日本でのデジタル矯正の発展のために仕事ができることをとても心強く思います。

 

矯正歯科医としての治療や研究活動に加え、こうした活動を行うのは非常に多忙を極めますが、そのすべてが今と将来の患者さまのためとなりますので、すべてに全力を注いて参ります。

第3回 suresmile ドクタートレーニング

こんにちは。日本橋はやし矯正歯科 院長の林 一夫です。

 

今回は1月20日から3日間の日程で行われました最新のデジタル矯正システム(suresmileシステム)の新規導入施設のドクタートレーニングについてレポートします。

 

 

デジタル矯正システム(suresmileシステム)とは

 

ご存知ない方もいらっしゃると思いますので、suresmileシステムについて簡単に説明しておきましょう。

 

suresmileシステムは、矯正先進国であるアメリカで生まれました。

3Dデジタル技術を用いて患者さまの口腔内のデータから3Dモデルを作成し、歯列矯正のシミュレーションを行うことができます。

歯だけでなく顎の骨全てを含めたシミュレーションを行うので、様々なリスクもシミュレーション上で発見でき、より現実的な治療計画を立てることができます。

この3Dモデルはもちろん患者さまにご覧頂きながら治療計画のお話をしますので、患者さまのご理解も非常に早いのもメリットと言えます。

そして、このデータは矯正装置のワイヤーの設計も行います。連携しているロボットにデータを送信、ロボットが正確にワイヤーを曲げて作成します。

3Dデータの取得からワイヤーの作成までがデジタルでワンストップで行われるので無駄がなく非常に効率的なシステムです。

 

 

私はこのsuresmileシステムのファカルティ・ドクター/インストラクター・ドクターとして、このような場で多くのドクターの指導などをさせて頂いております。

 

 

進化する suresmile ドクタートレーニング

 

今回で日本のユーザへの5期目の新規導入トレーニングとなりました。一昨年から日本での開催となり今回が日本での本格的なトレーニングの3回目となります。

過去のドクタートレーニングのレポートはこちらです。

 

第1回 suresmile ドクタートレーニング

 

第2回 suresmile ドクタートレーニング

 

最初の頃から比べると、だんだん規模が大きくなり、私も講師として成長させて頂いています。

 

 

第3回 suresmileドクタートレーニングの様子です

 

会場は東京のデンツプライシロナの本社セミナールームとなりました。

こちらはトレーニングの様子です。

suresmile ドクタートレーニングの様子の画像

新しく6施設がsuresmileの認定施設となり、トレーニングを行うこととなりました。

 

3日間行われたトレーニングは、基本的なシステムの運用方法から実際の臨床応用まで非常に多くのセミナーが用意され、とても充実した内容となりました。

 

写真は最終日の様子です。

suresmile ドクタートレーニングの様子の画像2

私は、初日からセミナーを担当し、最終日には前回同様、特別講演も行いました。

 

4日目は、すでに導入済みの先生方を対象としたsuresmile study clubも同じ会場で開催され、4日間デジタル矯正をレクチャーし続けるということになりました。

 

毎年のことですが、とても疲れた4日間でした。

しかしながら、活発な意見交換をすることができ、とても有意義で楽しい4日間でした。

 

日本でsuresmileシステムを導入するクリニックが増えていることはとても心強いことであり、私もファカルティ・ドクター/インストラクター・ドクターとしてより一層研鑽を重ね、多くのドクターの、ひいては多くの患者さまのお役に立っていかなければと気持ちを新たにいたしました。

下顎前歯の先天欠損(Three-incisor)の矯正治療例

こんにちは。日本橋はやし矯正歯科 院長の林 一夫です。

今回は下顎の前歯が先天的に欠損している症状の治療例をご紹介したいと思います。

 

 

生まれながら歯の本数が少ない「先天欠如歯」の矯正治療

 

現代人には歯の数が生まれながらにして少ない人がいらっしゃいます。

この先天的な欠損は「先天欠如歯」と呼ばれ、実は意外と多くの方に見られます。

 

中でも下顎の前歯が1本足りない人の比率が高く、通常では前歯は4本生えているのですが、1本足りず、3本の状態です。

この場合を歯科矯正学では、Three-incisor(スリー・インサイザー)とよく表現されます。

 

Three-incisor(スリー・インサイザー)の矯正治療は難しいです

 

Three-incisor(スリー・インサイザー)は前歯という目立つところなので、しばしば矯正をご希望の患者さまとして治療を受けられますが、一般的な矯正治療に比べて難しい点が多く、経験と技術が必要となります。

 

今回は私が手がけた症例をご紹介しながら説明してまいります。

 

 

「先天欠如歯」は意外とご本人が気づいていないことも

 

この患者様は、上下前歯の凸凹(叢生)と軽度の口ゴボの改善をご希望され来院されました。

比較的シビアな歯の凸凹と口唇閉鎖不全があり、歯を抜いて治療することになりました。

 

なお、カウンセリングの際に、私がThree-incisor(スリー・インサイザー)であることを患者さまにお話したところ、なんと患者さまご自身がびっくりされたのです。

ご本人は前歯が1本足りないことに今まで気がつかなかったとのことでした。

 

改善点を網羅し治療するのが難しい症例でした

 

今回の治療で改善する点はわかりやすく説明すると以下のようになります。

  1. 上下前歯の凸凹(叢生)の改善
  2. 軽度の口ゴボの改善
  3. 口唇閉鎖不全及び梅干し状の隆起の改善
  4. 正中線がズレるので見た目に綺麗にする

これらを可能な限り改善していくのは実はなかなか難しいものですので、非常に緻密な治療計画が必要になるということがお分かりいただけると思います。

 

 

Three-incisor(スリー・インサイザー)治療を写真でご説明します

 

治療前の正面の写真です。

スリー・インサイザーの患者さまの正面の写真

下顎の前歯は3番しかないThree-incisor(スリー・インサイザー)の状態です。

 

下顎の写真です。分りやすいように番号を振っています。

スリー・インサイザーの患者さまの下顎の写真

下顎の前歯は3本しかありません。

 

このまま通常の治療で歯をならべてしまうと、下顎の前歯の数が1本少ないため、出っ歯が残った仕上がりになってしまいます。

 

Three-incisor(スリー・インサイザー)の治療方法

 

Three-incisor(スリー・インサイザー)の治療は

  1. 下顎の歯を片側1本のみを非対称的に抜歯する
  2. 上顎の前歯の幅を削る(IPRといいます)を行う

いずれかの治療を選択することが多く、様々な状況を考慮して決定されますが、今回の患者さまでは(2)のIPRによる治療を選択しました。これは以下に説明してまいります。

 

どちらにしても治療の成功にはしっかりとした治療計画が不可欠です。

 

 

3Dデジタル矯正のシミュレーションを基に治療計画を立てる

 

3Dデジタル矯正では正確な3Dモデルを使ってシミュレーションすることが可能ですので、患者様にとっても非常に分りやすい説明を行うことができます。

 

この患者さまの場合は、より口元をすっきりと改善させたいとのご要望を考慮し、小臼歯を4本抜歯し、上顎の前歯をIPRで調整する治療法が採用されました。

 

治療計画をもとに作成された3Dシミュレーションです。

スリー・インサイザーの患者さまの3Dシミュレーションの画像

前歯の数は上下で異なるため正中線はズレます。この仕上がりについてもしっかりと説明をおこない、同意を得た上で治療を開始します。

 

治療前にご説明し、同意を得た内容は以下となります。

  • 診断:上下顎中等度の叢生、下顎中切歯の先天欠如
  • 治療法:上顎両側第一小臼歯・下顎両側第一小臼歯の抜歯、ハーフリンガル装置による治療
  • 治療期間:24ヶ月
  • リスク:治療中の虫歯の可能性、IPRによる知覚過敏
  • 副作用:治療中の矯正装置による口内炎、上下正中線のズレ

 

綺麗に揃った歯並びを実現できました

 

治療後の写真です。

スリー・インサイザーの患者さまの治療後の正面の写真

正中線はズレますが、できる限りそれが目立たないように矯正治療で調整しました。

 

スリー・インサイザーの患者さまの治療後の下顎の写真

下顎のみで見ると、一見「歯が足りない」ようには見えません。スッキリ揃った歯並びは見た目はもちろんですが、それ以上に咬み合わせなど健康面に影響するという意味での改善が非常に重要都なります。

 

 

予定よりも短い治療期間で終了しました

 

治療期間は、最初の予定では24ヶ月だったところ、22ヶ月で完了することができました。

内訳は以下となります。

  • 歯の凸凹の改善:6ヶ月
  • 抜歯空隙の閉鎖:10ヶ月
  • 最終的な咬み合せと配列の調整:6ヶ月

歯の凸凹と前方への突出感が改善され、とても綺麗な歯並びになりました。

前歯を後退させたことで口ゴボと梅干ジワも改善することができ、患者様には大変満足していただきました。

また、術前に予想されていた上下正中線のズレも、計画通りに整えることができました。

 

適切な診断と治療方針を基にした矯正治療を行うことで、治療の計画が難しいThree-incisor(スリー・インサイザー)の症例にも効果的な治療が行えることをお分かりいただけたと思います。


矯正治療はどんどん進化しておりますので「矯正治療では難しいかな」と思われることでも、治療が可能であることは増えております。

難しい症例の場合はできるだけ矯正専門医にご相談されるのが良いかと思います。

 

日本橋はやし矯正歯科は常に最新の技術を取り入れておりご安心、ご納得頂ける治療を提供するよう尽力しております。お悩みの方はどうぞお気軽にご連絡ください。